アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?わかりやすく解説します

近年、日本でも実施されることが増えてきた、アカウントベースドマーケティング(ABM)という手法があります。BtoBマーケティングを行われている方であれば、既に実施している、もしくは、言葉くらいは耳にしたことがある、という人も多いかと思います。

この記事では、アカウントベースマーケティング(ABM)とは何か?ということや、導入するメリットや、実施する手順について、わかりやすく解説していきます。

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは、特定のアカウント(企業)をターゲットに定め、全ての施策をそのターゲット向けに集中し、全社的に行っていくマーケティング手法のことを指します。

これだけ聞くと、今まで実施していた「ターゲットリストを作成して、テレアポ、DM、メールでアプローチして、アポをとって訪問して提案するのとは、何か違うのか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

正直なところ、ほぼ同じ、という見方もできなくはないのですが、一担当者や一部門だけではなく「全ての施策をそのターゲット向けに集中し、全社的に行っていく」ということが、アカウントベースドマーケティング(ABM)の大きな特徴となります。

近年、Salesforce社の取り組みに倣い、各部門の専門性と生産性を高めるために、マーケティング、インサイドセールス、営業、サポート、カスタマーサクセスなど、部門を細分化させる企業が増えてきています。

部門の細分化は、各部門の専門性と生産性を高めますが、その一方、部門間のコミュニケーションに軋轢が生まれてしまい、全体としてうまく機能しないといった別の問題を引き起こしています。

この軋轢を解消するための手立てとしても、今、アカウントベースドマーケティング(ABM)が注目を集めています。

アカウントベースドマーケティング(ABM)を導入するメリット

アカウントベースドマーケティング(ABM)を導入すると、大きく3つのメリットが得られます。

ターゲット顧客について全員の認識を合わせられる

一つ目のメリットは、ターゲット顧客について、全員の認識を合わせられることです。ABMを行うには、営業やマーケティング、開発などが、同じアカウント(企業)をターゲットに成果を上げることが求められます。そのため、ターゲット顧客について、部門間の認識を合わせられ、自社内で一貫したアプローチを行うことができます。

「お客さまのことを考えて仕事をしている」と考えていても、肝心のお客さまのイメージが、部門、もしくは個人間で統一されていない、というのはよくある話です。そのため、ターゲットアカウントに関しても、バイネームでリスト化し、そのサービスに携わる認識を合わせられるようにしておく必要があります。

経営資源(ヒト・モノ・カネ)の無駄を減らせる

二つ目のメリットは、経営資源(ヒト・モノ・カネ)の無駄を減らせることです。前述したとおり、ABMでは、あらかじめアプローチ対象の企業を絞ります。そのため、経営資源を特定のターゲットアカウントに集中できるため、無駄を減らすことができます。

ROIの向上につながる

三つ目のメリットは、ROIの向上につながることです。前述したとおり、ABMに取り組むと、経営資源(ヒト・モノ・カネ)の無駄を減らせます。そのため、ROIの向上が期待できます。

アカウントベースドマーケティング(ABM)を実施する手順

アカウントベースドマーケティング(ABM)の実施する手順は、4つのステップに分解することができます。4つのステップを順に見ていきましょう。

対象となるアカウント(企業)を設定する

一つ目の手順は、自社が優先的に注力すべきアカウントはどこかをターゲティングして設定することです。特定の業種に絞るだけではなく、個別の企業名でリストアップしましょう。

    ex)ターゲティングに使われることの多い項目

  • 売上規模
  • 利益額、利益率
  • 自社製品、サービスとの適合性
  • 競合との優位性
  • 地域
  • ニーズ

アプローチ履歴を確認する

二つ目の手順では、アプローチ対象となったアカウントとのアプローチ履歴を確認します。

もし、過去に誰かがアプローチをしているようであれば、どのような営業活動をしていたのか、その際の相手の反応はどうだったのか、次にどのようなアクションを想定しているのか、などについて確認してみましょう。

アカウントベースドマーケティングを行うために、顧客情報や、アプローチ履歴をデータベース化しておき、過去のコンタクト履歴が検索できるようにしておきましょう。

アプローチ対象となったアカウント企業との接点が過去にない場合には、どのように接点を持つかを検討するところから始めていきます。

アプローチを実施する

三つ目の手順では、実際に対象アカウントへのアプローチを実施していきます。アプローチ方法は、電話やメール、DMの発送、知人経由で紹介してもらう、など、効果が見込めそうな施策から順に試していきましょう。

また、実際にアプローチ対象となったアカウントへアプローチした結果を記録し、マーケティングと営業など、部門間で結果の分析や意見交換ができるようにしておきましょう。MAやSFA、CRM、名刺管理ソフトなどのツールを活用し運営の効率をよくすることをオススメします。

アカウントの効果測定分析を行う

最後に、対象となっているアカウント企業へのマーケティングに対する効果測定の分析を行います。また、効果が出ていない場合、他の成果が出ているアカウントと比較して違いを分析します。

アプローチ先、もしくはアプローチの方法に改善の余地があるのか、それとも、ターゲット自体の設定自体を見直す必要があるのか、などを確認することでアカウントベースドマーケティング(ABM)の精度があがります。

アカウントベースドマーケティング(ABM)を実施する際の注意点

アカウントベースドマーケティング(ABM)は、効果的なBtoBマーケティングの手法ですが、注意点もあります。それは、ABMを実施するには、経営層の意思決定が不可欠だということです。

経営層が意思決定を行い、組織的に取り組むことができないと、足並みが揃わない、誰が責任者かが不明、と行った状況に陥ってしまいかねないので、注意が必要です。

さいごに

本記事では、記事では、アカウントベースマーケティング(ABM)とは何か?ということや、導入するメリットや、実施する手順について解説しました。アカウントベースマーケティング(ABM)は組織的に取り組む必要があるため実施や定着までに時間がかかりますが、部門間のコミュニケーションを促すことにも繋がります。ぜひ、チャレンジしてみてください。

さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。

BtoBマーケティングお役立ち資料