マーケティング用語を解説します|「ひ」から始まる用語編

マーケティング用語の多くはカタカナ用語であり、種類が多く、類似している用語も多いです。新しい用語も頻繁に登場するため、意味がよくわからないまま使っている用語も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、マーケティングや営業の現場で耳にすることが多い基本的なマーケティング用語を中心に、その意味を解説していきます。

「ひ」から始まるマーケティング用語

今回は、マーケティングに関する基本的な用語を中心に、「ひ」から始まるマーケティング用語についてまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。

被リンク(バックリンク)

被リンク(バックリンク)とは、他サイトからの自社サイトへのリンクのことを指します。被リンクは、検索エンジンのランキングやSEO(検索エンジン最適化)に大きな影響を与える要素とされています。

他サイトからの被リンクは、検索エンジンにとっての信頼性の指標となります。多くの被リンクを持つサイトは、より高いランキングを獲得する傾向があります。また、被リンクが多いほど、サイトの信頼性と権威性が高まります。信頼性のあるサイトからの被リンクは特に価値があるとされています。

被リンクの重要性を高めるためには、以下のポイントを意識しましょう。

◎高品質な被リンクを獲得
信頼性のあるサイトや業界関連のサイトからの被リンクを獲得することが大切です。信頼性の低いサイトからの被リンクは、逆にランキングや検索エンジンの評価に悪影響を与える可能性もありますので注意しましょう。

◎自然なリンク獲得を目指す
リンクを購入したり、相互リンクを行ったりするなどのスキームは、検索エンジンによってペナルティを受ける恐れがあります。自然な被リンクを獲得するためにも、優れたコンテンツを提供し、サイトの価値を高めることが重要です。

◎多様な被リンクを獲得する
様々なサイトから被リンクを獲得することは、検索エンジンからの評価につながります。業界関連のサイト、ニュースサイト、ソーシャルメディアなどから高品質で自然な被リンクを獲得することを目指しましょう。

ヒートマップ

ヒートマップは、主にサイトやモバイルアプリの使用状況やユーザーの行動を分析する際に使用される、パターンや傾向を視覚的に把握するためのツールです。

ヒートマップは、ユーザーがウェブ上で行うさまざまな行動(クリック、スクロール、マウスカーソルの移動など)をトラッキングし、そのデータを色や密度などの要素で表現します。これにより、集中してユーザーが操作を行っている箇所を可視化することができます。

ヒートマップには、以下のような種類があります。

◎クリックマップ(Click map)
ユーザーが何をクリックしたかを示すヒートマップです。特定のリンクやボタンがどれだけクリックされているか確認することができます。

◎スクロールマップ(Scroll map)
ウェブページがどの程度スクロールされたかを示すヒートマップです。ユーザーがページのどの部分までスクロールしているかを確認し、コンテンツの表示や配置について最適化することができます。

◎ムーブメントマップ(Movement map)
マウスカーソルの動きを示すヒートマップです。ユーザーがページ上でカーソルをどのように移動させているかを可視化し、ユーザーの注意を引く要素や興味を引くコンテンツを特定することができます。

ヒートマップを使用することで、ユーザーの行動パターンを把握することができ、サイトやアプリの改善や最適化に活用することができます。

ビッグキーワード

ビッグキーワードは、検索エンジン最適化(SEO)の分野で使われる用語で、検索エンジンでよく検索される人気のあるキーワードを指します。

通常、一単語から数単語で構成され、幅広い関心を持つ一般的なテーマやトピックを表現します。例えば、「旅行」や「レシピ」といった単語がビッグキーワードの一例です。多くの企業や組織が、自社のサイトやコンテンツをビッグキーワードに最適化し、より多くのトラフィックや検索結果の上位表示を狙おうとします。

ただし、ビッグキーワードにはいくつかの課題があります。まず、競争が激しいため、上位表示に到達するのは容易ではありません。また、一般的なキーワードはユーザーの検索意図がはっきりしない場合があり、訪問者をターゲットにした具体的なコンテンツを提供するのが難しいかもしれません。

したがって、ビッグキーワードに関連したキーワードを組み合わせ、特定の地理的な領域や業界の関連性を強めることで、検索結果の上位表示を獲得するチャンスを高めることが求められます。

総括すると、ビッグキーワードは幅広い関心を持つ一般的なトピックを表す検索キーワードであり、競争が激しく結果を上位表示するのは難しいですが、効果的なSEO戦略を立てることでトラフィックを増やすことができます。

ビジネスインテリジェンス(BI)

ビジネスインテリジェンス(BI)は、企業や組織の意思決定プロセスをサポートするためのデータ分析技術とツールのことです。

BIは、データから価値ある情報や洞察を引き出し、意思決定に役立つ結果を提供します。BIの主要な機能には、データ収集、データ統合、データモデリング、データ分析、レポート生成、ダッシュボード作成などがあります。組織内のさまざまなデータソースからデータを収集し、統合して分析可能な形式に変換することができます。

BIを活用することにより、以下のような利点が得られます。

・リアルタイムにビジネスデータを監視し、問題や機会を早期に把握することができる。
・データ駆動の意思決定を行い、迅速かつ正確な判断を下すことができる。
・ビジネスプロセスや戦略の改善のための根拠や手がかりを提供する。
・組織内のデータの一貫性と信頼性を高めることができる。

BIは、さまざまな業界や部門で利用されており、売上分析、顧客行動分析、在庫管理、リスク評価などのビジネスニーズに対応しています。これにより、組織は効率を向上させ、競争力を高めることができます。

ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)

ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)は、企業が自社内で実施している特定の業務やプロセスを、外部のサービスプロバイダーに委託することです。

BPOはさまざまな形態で提供され、主に次の2つの形式があります。

①オフショアBPO
業務を進めるために他の国にあるサービスプロバイダーに委託する形式です。主に働き手コストの削減を目的に、低コストの労働力を有する国に業務を委託します。

②オンショアBPO
同じ国内の他の地域や都市に業務を委託する形式です。地域内の専門家やサービスプロバイダーに業務を委託することで、費用削減や効率化を図ることができます。

BPOの利点には、以下のようなものがあります。

◎コスト削減
アウトソーシング先のサービスプロバイダーがより効率的に業務を遂行するため、企業は運営コストを削減することができます。

◎専門知識へのアクセス
サービスプロバイダーは特定の業務やプロセスに対して専門知識を持っており、それらの経験と知見を利用することで企業の業務の品質や効率を向上させることができます。

◎時間の節約
重要な業務から時間を解放し、企業は他の戦略的な活動に集中することができます。

しかし、BPOにはいくつかの課題も存在します。業務の情報セキュリティやコミュニケーションの課題、サービス提供者との契約管理の難しさなどが挙げられます。そのため、BPOを導入する際には十分な計画と評価が必要です。

BPOは、さまざまな業務分野で広く利用されており、顧客サービス、人事管理、会計業務、ITサポート、マーケティング、営業など、様々な業務領域に適用されています。

ビッグデータ

ビッグデータは、通常のデータ処理ツールや方法では取り扱いが困難な大量のデータセットを指します。従来のデータベースやソフトウェアツールでは処理することが難しく、新しい技術やアプローチが必要とされます。

ビッグデータは、3つの主要な特性を持っています。

◎ボリューム(Volume)
大量のデータを扱います。これには、センサーデータ、ウェブログ、ソーシャルメディアの投稿、トランザクション履歴などが含まれます。

◎多様性(Variety)
データは様々な形式で存在します。テキスト、画像、音声、動画などの非構造化データや、伝統的なテーブル形式の構造化データなどがあります。

◎速度(Velocity)
データの生成速度が非常に速いため、リアルタイムまたはほぼリアルタイムの処理が求められます。例えば、センサーデータやソーシャルメディアのデータは、継続的に生成されるため、早急な処理が必要です。

ビッグデータはさまざまな利点をもたらします。データから洞察を得ることで、市場傾向や消費者の行動を理解し、意思決定や戦略の立案に役立てることができます。また、予測分析やパターン認識などの高度な処理を行うことで、新たなビジネス機会を発見することも可能です。

ビッグデータを管理するためには、データの収集、保存、分析、可視化などのプロセスが必要です。さらに、データセキュリティやプライバシーの問題にも留意する必要があります。

ビッグデータの処理には、Hadoop、NoSQLデータベース、データマイニング、機械学習、自然言語処理などの技術が使われます。また、クラウドコンピューティングや分散処理も、ビッグデータの処理をスケーラブルにするために重要な要素です。

ビッグデータは現代のテクノロジーの進歩に伴ってますます重要になると予想されています。

ビヘイビアマーケティング

ビヘイビアマーケティングは、個々の顧客の行動や傾向に基づいてターゲットマーケティングを行う手法です。従来の大衆マーケティングと比べて、より個別の顧客ニーズに応えることができます。

具体的には、ビヘイビアマーケティングでは顧客の行動データ、購買履歴、サイトの閲覧履歴、ソーシャルメディアの活動などを分析し、以下のようなことに活用されます。

◎顧客セグメンテーション
顧客を類似した属性や行動パターンに基づいてグループ分けし、効果的なマーケティング戦略を立案します。

◎カスタマイズしたコンテンツ配信
顧客の興味や好みに応じたカスタマイズされたメッセージやコンテンツを提供し、購買行動の促進を図ります。

◎リアルタイムマーケティング
顧客の行動データをリアルタイムに分析し、適切なタイミングでパーソナライズされたメッセージやオファーを送ることで、顧客エンゲージメントを高めます。

◎カートアバンドンメント対策
オンラインショッピングでカートに入れた商品を購入しなかった顧客に対してリマーケティング広告やメールを送り、再度購買に誘導します。

ビヘイビアマーケティングは、顧客との関係構築や顧客ロイヤリティの向上に寄与します。顧客の行動データを分析し、顧客の需要や傾向を理解することで、より効果的なマーケティング施策を展開することができます。

ビーディーアール(BDR)

ビーディーアール(BDR)は、営業活動を支援し、新規顧客獲得やビジネスの成長に向けた努力を行う役割です。BDRは、主にインサイドセールスチームの一員として働き、営業担当者やマーケティングチームと協力してリードの生成や予備的な商談の進行を担当します。

具体的な業務内容としては、以下のようなことが挙げられます。

◎リードの発見と獲得
マーケティング活動やリサーチを通じて、潜在的な顧客やビジネスの成長機会を見つけ出します。リードジェネレーション手法を使用して、興味を持った見込み顧客の情報を収集します。

◎コミュニケーションと関係構築
電話、メール、ソーシャルメディアなどのコミュニケーションチャネルを使用して、見込み顧客とのコンタクトを取ります。興味を持ってもらうために製品やサービスに関する情報を提供し、関係を構築します。

◎商談の進行
興味を持ってもらった見込み顧客との商談を進行させます。デモやプレゼンテーションを行い、顧客のニーズや課題を理解し、製品やサービスに対する価値を伝えます。

◎リードのクオリファイ
リードの中から優先度の高い顧客を選別します。資格判定のプロセスでは、予算、ニーズ、時間枠、意思決定者などの要素を評価し、営業チームに移行するべきリードを特定します。

◎レポートと分析
活動の進捗状況や成果を定期的に報告し、分析します。営業チームやマネージャーに対して、リードの生成や商談の進行状況、課題や改善点などの情報を提供します。

BDRの役割は、営業チームの生産性を高めることや、販売チームに絶えず良質なリードを提供することにあります。良好なコミュニケーション能力や好奇心、忍耐力、分析力などが求められる役割です。

BDRについては、別記事「BDRとは?新規開拓営業型のインサイドセールスのKPI・実施手順・成果を上げるためのコツ」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

ビジュアルアイデンティティ

ビジュアルアイデンティティとは、企業やブランドが持つ特徴的なビジュアル要素のことを指します。ビジュアルアイデンティティは、企業やブランドのイメージや特徴を視覚的に表現し、他の競合他社からの差別化を図るために使用されます。

ビジュアルアイデンティティは、以下の要素から構成されることがあります。

◎ロゴ
企業やブランドを代表するシンボルやマークです。ロゴは独自のデザインやカラーパレットを持ち、視覚的に識別される役割を果たします。

◎カラーパレット
企業やブランドの特定の色を使用することで、一貫性のある印象を与えます。カラーパレットはブランドの個性や要素を反映したものであり、相性の良い色の組み合わせが選ばれます。

◎フォント
文字のスタイルやデザインは、ビジュアルアイデンティティの一部です。特定のフォントを使用することで、ブランドの個性やトーンを表現することができます。

◎イメージスタイル
写真やイラストなどのビジュアル要素は、ブランドのイメージを伝えるための重要な要素です。特定のスタイルやトーンを持つイメージを意図的に選ぶことで、一貫性のあるビジュアルアイデンティティを作り出します。

ビジュアルアイデンティティは、広告、パッケージデザイン、サイト、ソーシャルメディア、商品デザインなど、さまざまなコミュニケーションチャネルで使用されます。一貫したビジュアルアイデンティティを築くことは、顧客との視覚的な接触や認識を高め、ブランドの認知度や信頼性を向上させる重要な役割を果たします。

さいごに

以上、今回はマーケティングや営業の現場でよく使われるマーケティング用語について「ひ」から始まる用語編と題し、お届けしました。次回は「ふ」から始まるマーケティング用語についても解説したいと思います

さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。

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