オンラインのプレゼンを成功に導く5つのポイント

昨今、リモートワークが多くの会社で日常となりました。皆様の会社でも、web会議システムを介しての社内打ち合わせ、取引先との商談、ウェビナーの実施など、オンラインでプレゼン(プレゼンテーション)を行う機会が増えているのではないでしょうか?

オンラインでのプレゼンは、対面でのプレゼンと違い、オンラインならではの難しさがあります。

本記事では、オンラインのプレゼンテーションの難易度が高い理由や、オンラインのプレゼンを成功に導く5つのポイントについて、わかりやすく解説していきます。

オンラインのプレゼンの難易度が高い理由

今までにも対面での商談やセミナーを行った経験のある方であれば「対面からオンラインに変わっても、伝える内容が変わる訳ではないから問題ないだろう」とお考えになるかも知れません。

しかし、オンラインの場合、対面とは異なり、

  • 話し手側からは、聞き手がどういう状態にあるのか把握しづらい
  • 聞き手側の状況も対面とは異なる

といった状況が発生します。

そのため、オンラインのプレゼンは、対面でのプレゼンよりも以下の2つの点で難易度が高くなります。

一方通行なプレゼンになりやすい

一つは、一方通行なプレゼンになりやすい、という問題です。オンラインのプレゼンでは、聞き手がどういう状態にあるかを把握しづらいため、話し手はついつい、一方的に話してしまいがちです。

対面の場合、話し手が聞き手の状態を確認しながら、視線を送ったり、時に質問を投げかけたりすれば、すぐに話し手と聞き手の間にコミュニケーションが生まれます。しかし、オンラインの場合にはそうはいかないため、聞き手は「ただじっと聞くだけ」の状態になりがちです。

「ただじっと聞くだけ」の授業が退屈なように、一方通行なプレゼンになってしまうと、聞き手側は集中力を維持が難しくなってしまいます。

聞き手の気が散りやすい

次が、聞き手の気が散りやすい、という問題です。オンラインのプレゼン、特にウェビナーのように話し手に対して聞き手が複数人存在する場合には、聞き手は、他の作業をしながら聞くことも可能な状況に置かれています。そのため、気になったことを調べたり、メールを打ちながら聞いたりと、聞き手の気が散りやすい状態になっていることが多いです。

また、聞き手がリモートワーク中の場合、プライベート空間で仕事をしている方に、その空間から気持ちを切り替えてオンラインのプレゼンを聞いてもらう必要がります。そのため、オフィスの商談スペースで打合せを行う場合やセミナー会場でセミナーを受講する場合と比べ、どうしても気が散りやすい状態に陥りがちです。

オンラインでのプレゼンを成功させるためには、このような2つの点を認識し、あらかじめ対策を取っておくことをおすすめします。

オンラインのプレゼンを成功に導く5つのポイント

では、どのような対策を取っておくべきでしょうか?本記事では、資料作成のポイントを2つ、伝え方を3つ、合計5つのオンラインのプレゼンを成功に導くポイントについてご紹介します。

資料作成のポイント

オンラインのプレゼンの場合、対面でプレゼンするよりも相手に情報が正しく伝わる可能性が少なくなります。例えば、ウェビナーを聞いている途中にお客さまからのメールを返していて、気が付いたらウェビナーで話している内容がわからなくなってしまった、という聞き手が発生しているかも知れません。

そのため、オンラインのプレゼンでは、対面でプレゼンするときよりも、より「論理的」「わかりやすい」内容であることが求められます。

構成は、結論→理由→具体例→結論

オンラインのプレゼンの場合、全体構成は、結論→理由→具体例→結論となるように設計します。この構成は、PREP法とも呼ばれています。

Point :要点(ポイント・結論)
Reason :理由(結論にいたった理由)
Example:具体例(理由に信憑性を持たせるためのデータ・事例など)
Point :要点(再度ポイント・結論)

最初に結論から話すことが大切です。話の結論がなかなか見えてこないと「何の話だっけ?」「この人、話が長いな」といったネガティブな印象を与えかねません。

話す内容を構成する方法として「起承転結」もありますが、結論が登場するのが後半になってしまうため、残念ながら、ビジネスにおけるオンラインプレゼンの場には適していません。

PREP法で主張したい内容を論理的に整理し「結論はこうです」「それにはこのような理由があります」「具体的には、○○ということです」「そのため、結論はこうです」と、誰が聞いても論理的でわかりやすい内容であること、そして内容に一貫性があることが大切です。

長くなりましたが、資料作成の一つ目のポイントとしては、プレゼンの内容と同様にPREP法(結論→理由→具体例→結論)で構成するようにしましょう。

1スライド1メッセージ

プレゼン資料は、1スライド1メッセージを心掛けましょう。1枚のスライドに情報を詰め込みすぎないことは、プレゼン資料の内容をわかりやすく理解してもらう上で重要です。1スライドあたりの情報量が減れば、文字のフォント・サイズも大きく表示することや図やグラフを挿入することも可能です。その結果、すっきりとした、わかりやすいプレゼン資料になります。

もしも、あなたが今利用しているプレゼン資料のスライドに複数のメッセージが混在しているようであれば、スライドをメッセージの数分に分けることをおすすめします。情報が多すぎると聞き手は消化不良を起こしてしまい、結局は受け取ってもらえない、ということになりかねません。

伝え方のポイント

次は、プレゼンの際の聞き手への伝え方のポイントについてご紹介します。

目線はカメラに向ける

オンラインでプレゼンをするときは、目線をカメラに向けるよう心掛けましょう。

話し手の目線がカメラに向いていない場合、聞き手側からは、話し手が何かに気を取られながら話しているように見えてしまいます。実際に、ついつい手元の資料を見てしまう、画面に表示された相手の顔を見てしまう、ということはやってしまいがちです。

話し手の目線が右往左往して見えている状況では、聞き手側もプレゼンに引き込まれることはないでしょう。それは、話し手のプレゼンに対する情熱が伝わってこないからです。

私個人の経験ですが、目線はカメラに向けるということは、意識をしても最初はなかなか上手くいかないものです。そのため、目線をカメラに向ける練習をあらかじめ行っておくようにしましょう。慣れてくれば、カメラを見据えながら話し続けることができるようになります。

ジェスチャー&リアクションを大きくする

目線はカメラに向けることができるようになったら、身振りや手振り、声の抑揚といった、ジェスチャー&リアクションを大きく表現するよう心掛けましょう。

オンラインのプレゼンは、対面の場合に比べて話し手と聞き手のコミュニケーションが難しい分、単調になりがちです。そのため、対面の場合よりもジェスチャー&リアクションを大きくすることによって、聞き手側になるべく単調なプレゼンだと思われないように工夫しましょう。

オンラインであっても、目線をしっかりカメラに向け、ジェスチャー&リアクションを大きく表現する形でプレゼンを行えば、相手をこちらの伝えたい内容の中に引き込むことができます。

初頭効果と終末効果を意識する

初頭効果(プライマシー効果)とは、最初に与えられた情報が印象に残りやすく後の評価に影響を及ぼす現象のことを言います。わかりやすく言うと、プレゼンの冒頭で相手の注意を惹きつけるための“つかみ”のことです。つかみが上手くいくと、そのあとのプレゼンに良い影響を及ぼすのです。

また、終末効果(リーセンシー効果)についても覚えておきましょう。終末効果とは、最後に与えられた情報が印象に残り、評価に影響を与える現象のことを言います。そのため、プレゼンで主張したかった結論を最初だけでなく最後にもあらためて伝える、もしくは、CTA(Call To Action:行動喚起)を促すなど、終わり方にもこだわりを持つことが大切です。

さいごに

リモートワークが当たり前の昨今、オンラインでプレゼンを行う機会はより増えていくことでしょう。

オンラインのプレゼンには難しさがありますが、オンラインでもプレゼンを通じて聞き手に主張をわかりやすく伝えることができるようになれば、それは他の話し手との差別化にも繋がり、あなたの大きな武器になります。ご紹介したポイントを意識しながら、日々、上達を目指していきましょう。

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