マーケティング用語の多くはカタカナ用語であり、種類が多く、類似している用語も多いです。新しい用語も頻繁に登場するため、意味がよくわからないまま使っている用語も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、マーケティングや営業の現場で耳にすることが多い基本的なマーケティング用語を中心に、その意味を解説していきます。
目次
「は」から始まるマーケティング用語
今回は、マーケティングに関する基本的な用語を中心に、「は」から始まるマーケティング用語についてまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。
バイラルマーケティング
バイラルマーケティングとは、消費者が自発的に発する、また友人から自然に伝え聞くような口コミ等で商品やサービスの認知を拡げていくためのマーケティング手法のことです。ウイルスの感染のように徐々に拡まっていくことから、「バイラル(ウイルス性の)」の名がついています。
消費者視点の意見は、商品やサービスの購入を検討している見込み客にとっても有益な情報になります。また、SNSやインターネット上の口コミやレビューなどのコンテンツを上手く活用すれば、コスト効率もよく広範囲にアプローチすることができ、有効なマーケティング施策となります。
バズマーケティング
バズマーケティングとは、バイラルマーケティングと同様に口コミ等で商品やサービスの認知を拡げていくためのマーケティング手法のことを指します。
ただし、バイラルマーケティングが消費者の自発的に発する、また友人から自然に伝え聞くような口コミによって拡げていくというニュアンスのマーケティングを指すのに対し、バズマーケティングは、一定の戦略や戦術を用いて意図的に口コミを発生させ、拡散を狙うというニュアンスのマーケティングを指します。
バズワード
バズワードとは、一時的に話題やブームを引き起こす単語やフレームのことです。いわゆる流行語を指します。マーケティングや広告の世界では、特定の商品やサービスを引き立たせるため、あるいはキャンペーンの話題性を高めるために、意図的にバズワードが使われることがあります。
例えば、コロナ渦に「おうち時間」という言葉がバズワードとして使われはじめ、さまざまな商品やサービスのPRに使われています。バズワードの活用は話題性を高めるのに役立ちますが、一時的な話題をつくるだけで長期的なブランディングにはつながらない、という場合もあります。
ハインリッヒの法則
ハインリッヒの法則とは、労働災害や事故の背後にある原因を分析した結果、1件の重大事故の裏には、29件の軽事故、300件のヒヤッとした体験が潜んでいる、という法則です。これらの原因を取り除くことで労働災害や事故を減少させることができるとしています。
マーケティングにおいてもハインリッヒの法則は用いられることがあります。お客さまの不満やクレームの根本原因を改善することができれば、長期的視点で全てのお客さまに対する顧客満足度の向上につながります。
ハウスリスト
ハウスリストとは、集めた見込み客情報をまとめたリストのことを指します。ハウスリストは、ダイレクトメールやEメール、電話など、主にダイレクトマーケティングのアプローチを行う際に利用されます。
ハウスリストは、新規顧客を獲得するための切り札となるため、企業にとって非常に貴重な資産の一つです。既存顧客の属性や購入履歴などを分析すれば、ハウスリスト内のより理想的なターゲット層に合わせた商品やサービスを提案することも可能です。
パイプライン
パイプラインとは、ビジネスの売り上げを伸ばすための一連のプロセスを指し、顧客の発見、育成から成約までのプロセスを表します。
具体的には、以下のようなプロセスで構成されます。
・リード獲得:マーケティング活動により見込み客のリストを集める
・リード管理:集めた見込み客リストをアプローチに活用できるように管理する
・リード育成:リストに入った見込み客に対し情報提供を行い、信頼関係を構築する
・リード選別:ニーズが顕在化し、購入の可能性が高い見込み客を選別する
・商談:ニーズの詳細をヒアリングし、解決策としての商品やサービスを提案する
・受注:条件交渉を行い、クロージング・契約を締結する
どのような見込み客がどの程度存在するのかを明らかにし、パイプライン上のプロセスにて効果的に管理することで、ビジネスの成長を促進することができます。
パイプラインについては、別記事「パイプライン管理とは?限られた経営資源で売上を伸ばすマーケティングと営業の仕組みの作り方」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
パブリックリレーションズ(PR)
パブリックリレーションズ(PR)とは、製品やサービスの紹介、イベントの告知、社会的貢献活動などを通じて、一般の人々やマスメディアなどに対し企業や団体の存在や活動をアピールすることで、イメージの向上や理解の促進を図ることです。
PRは、広告と異なり、購入や申し込みなどの具体的な営業活動を狙ったものではなく、長期的で持続的なイメージ戦略の一環として実施されます。
パレートの法則
パレートの法則とは、ある集団や現象において、全体のうちごく一部の要素が非常に重要な影響力をもっているという法則です。具体的には、「全体の80%の結果は、全体の20%の要素によって生み出される」ということを表します。
パレートの法則は様々な分野で活用されます。例えば、顧客の80%は20%の商品やサービスに注目していると考え、それらに注力することで効果的なマーケティングを行うことができます。また、業務改善の場合、80%の問題は20%の原因から生じていると考え、原因となる部分に絞った改善を行うことで、より大きな効果を得ることができます。
パージ
パージとは、メーリングリスト、データベース、購読者リストなどから、不要な、不適切な、重複している、古くなったデータを削除することを指します。
これにより、最新かつ精度の高いリストを作成でき、キャンペーンのターゲットや効果の分析に役立ちます。また、データ保持規制に違反することを防止するためにも大切です。
パーソナライズ
パーソナライズとは、一人ひとりの属性や行動履歴、嗜好などを分析し、その情報を基に個別のニーズに合わせた提案やコミュニケーションを行うマーケティング手法のことです。
例えば、広告などで、閲覧履歴やクリック履歴に基づいたパーソナライズされたコンテンツや広告が表示されることや、過去の購買履歴からセールスプロモーションやオススメ商品が提案されることもパーソナライズの一種です。パーソナライズすることで、より効果的なマーケティング施策が展開できます。
パートナーリレーションシップマネジメント
パートナーリレーションシップマネジメントとは、企業がパートナーとの良好な関係を築き、維持・発展させるためのマネジメント手法のことです。パートナーとは、サプライヤーや顧客、投資家、アウトソーシング先などのことを指します。
顧客満足度の向上、コスト削減、長期的なビジネス戦略の構築など、様々な利点があります。パートナー企業のニーズを理解し、そのニーズに応えるための戦略を共有することで、信頼関係を深め、良好なビジネスパートナーシップを築くことができます。
また、パートナー企業との協業によって新たなビジネスチャンスを生み出すこともあります。良好な関係を維持し、双方にとってメリットのあるパートナーシップを構築していくことが大切です。
パーミッション
パーミッションとは、許可や許可証を意味します。マーケティング施策を行う際には、事前に顧客やユーザーから明確に許可を得た人たちに対して広告やプロモーションを行うことが求められます。
このような許可を事前に得ることをパーミッションマーケティングと呼びます。ユーザーは自分のニーズに合わせた情報を受け取りやすくなり、企業はそれに見合う成果を得ることができます。
判別分析
判別分析とは、統計的な手法の一つであり、複数のグループに分類されたデータを分析し、各グループの特徴的な差異を明らかにする方法です。主に分類するための判別式を作成したり、変数の重要度を評価したりするために用いられます。
判別分析は、データセットの中での重要な変数の特定や、どのような変数がグループの分類に寄与しているのかを明らかにすることができるため、ビジネスにおいてもマーケティングの分析などに利用されます。
さいごに
以上、今回はマーケティングや営業の現場でよく使われるマーケティング用語について「は」から始まる用語編と題し、お届けしました。次回は「ひ」から始まるマーケティング用語についても解説したいと思います
さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。