組織営業とは?営業活動を組織的に可視化(見える化)する7つのメリット

営業担当者をたくさん採用してテレアポの電話の数や訪問件数を増やしても、必ずしも売上が大きく増えるとは限りません。同じことを同じように行い、同じものを売っても利益が上がらないことに、あなたは気付いているのではないでしょうか。

昨今、営業活動の分野においても、生産性の向上が求められています。営業活動の生産性を向上させるためには、「組織営業」と「営業活動の組織的な可視化(見える化)」について知る必要があります。

本記事では、組織営業とは何か?ということや、営業活動を組織的に可視化(見える化)することで得ることができる7つのメリットについて紹介します。

組織営業とは?

組織営業とは、営業活動を組織的に可視化(見える化)し、組織的に営業プロセスを評価・改善・標準化し、組織全体の売上を最大化するための取り組みを指します。

    ◎組織営業の構築の流れ

  • 営業活動を組織的に可視化(見える化)する
  • 組織的に営業マネジメントを行う
  • 組織的に営業プロセスの改善点、評価点を洗い出す
  • 営業プロセスの「型」を再構築し、標準化する
  • 営業担当者の全員が行えるようにする

商品をただつくれば売れるという時代は終わり、もはや、ほとんどの市場で商品の需要よりも供給の方が多くなっています。人海戦術で片っ端から営業を行い、数の論理で顧客を獲得しようとしても、商品の需要よりも供給の方が多ければ、なかなか買ってもらえません。

営業活動の生産性を向上させるためには、営業活動のムリ・ムダ・ムラ(3M)をできるだけ取り除く必要があります。そのため、営業活動を組織的に考えて改善していこう、という考え方が増えており、組織営業の考え方に注目が集まっているのです。

歴史のある企業であれば、「昔からのたたき上げの営業マン」の方がいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、おそらくは売上は以前ほどよくないのではないか、と推測します。個人の営業マンの力量に頼った営業スタイルでは、どうしても限界を迎えてしまうからです。

近年、BtoBマーケティングに注目が集まっているのも、同様の理由からでしょう。

営業活動を組織的に可視化(見える化)する7つのメリット

上記の「組織営業の構築の流れ」でも示したとおり、組織営業の仕組みをつくるには、営業活動を組織的に可視化(見える化)するところから始めなければなりません。営業活動を組織的に可視化(見える化)するメリットは、大きく7つあります。順番に見ていきましょう。

顧客対応の速度が早くなる

一つ目のメリットは、顧客対応の速度が早くなることです。営業活動を組織的に可視化(見える化)することによって、営業の全ての面でスピードを向上させることができます。

お客さまとのやり取りを「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「どのように」行っていたかがすぐに分かるようになり、営業担当者が休暇で不在の場合であっても、別の人間が対応できるようになります。

顧客対応の速度が速くなれば、「連絡が遅い」というクレームの代わりに、「早い対応」が武器となり、新たな顧客を獲得することができるかもしれません。スピードが企業価値を左右する時代、組織で営業を行なっていることは、大きな強みになるはずです。

営業マネジメントが容易になる

二つ目のメリットは、営業マネジメントが容易になるということです。営業活動を組織的に可視化(見える化)することができれば、営業マネジメントの際に、営業メンバー別の案件進捗をとりまとめるために、個別で確認するといった業務上の負荷も大幅に削減されます。また、営業メンバー側も、何回も報告する必要がなくなり、より有効なことに時間を使うことができるようになります。

営業プロセスの「型」ができる

三つ目のメリットは、営業プロセスの「型」ができるということです。営業活動を組織的に可視化(見える化)し、営業マネジメントが容易になれば、組織的に営業プロセスの改善点、評価点を洗い出し、営業プロセスを見直すことができるようになります。

それは、営業担当者ごとに考え方も売り方も違い、その営業担当者がいなければ対応ができないといった「ムラ」のある営業スタイルから脱却し、組織としての営業力の底上げを行うことにつながります。

組織としての営業力の底上げにつながるような営業プロセスの「型」を再構築し、新人営業担当者であっても、最低限何をしなければならないかがわかるように、組織内の営業プロセスを標準化しましょう。

個々の能力が向上する

四つ目のメリットは、個々の能力が向上することです。組織でノウハウや情報を共有し、それぞれの営業担当者が売れるようになってくると、お互いにより成長しようとする競争力が生まれます。これまで、自分の好きなように、好きな方法で営業していた営業担当者も、会社の方針に合わせ、自分を成長させることに努力するようになります。

当然、個々の営業スキルは向上し、全体的な営業力の強化に貢献できる人材を育成することができるのです。一方で、自分のやり方に固執し、変われない営業担当者は、居場所を失うことになるかもしれません。

質の高いサービスを提供できる

五つ目のメリットは、質の高いサービスを提供できることです。組織として情報を共有するため、「誰でも」「いつでも」顧客対応が可能になります。「担当者でなければわかりません」といった状態をなくし、より質の高いサービスを提供できるようになるでしょう。また、個人レベルでの対応ではなく、専門チームによる対応も可能となるため、サポートやサービスの本質的な向上がはかれます。当然、顧客満足度は向上し、あなたの会社のファンが増え、売上の増進にはずみがつくでしょう。

教育コストが削減される

六つ目のメリットは、教育コストが削減されることです。「組織での売り方」が明確に提示されることで、若い世代の営業担当者でも「何をすべきか」が理解できるようになり、自信を持って営業に取り組み、好成績を残すことができるようになるでしょう。

自信はさらなる顧客を引き寄せ、より一層良い結果に繋がります。「経験」や「勘」ばかり重視され、年功序列で自分のノウハウは隠し通すといった陰湿な体質から、共に成長し、若い世代を育てようとする空気が生まれ、営業全体が活気にあふれた良い状態へと変化を遂げるでしょう。

組織の成長が継続する

七つ目のメリットは、組織の成長が継続する、と言うことです。属人営業では、「売れたり」「売れなかったり」と、どうしても売上にムラが生じます。組織営業することにより、ある程度の安定した成長を実現することができます。個人の変調を組織力でカバーすることができるからです。

これまでに不安要素だった売上は、こうして安定した企業経営に貢献するプラス要素へと変化を遂げます。営業の売上が計画通り達成できることほど、経営者と営業担当者の双方に安心感をもたらすものはありません。組織営業はそれを可能にするための近道です。

営業活動を組織的に可視化(見える化)するためのツール(SFA/CRM/MA)

営業活動を組織的に可視化(見える化)するためには、営業活動の記録を残しておくための仕組みが必要です。広く言えば、顧客管理を行う必要がある、ということになります。

顧客管理というと、会社名や部署名、役職、連絡先といった情報を管理することだけを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、実際に顧客管理を行う際には、過去に実施したマーケティング活動の履歴、過去の商談の記録、取引実績などといった多面的な情報を対象に一元管理できた方が得策です。

顧客管理に関しては、別記事「顧客管理とは?顧客管理システムの種類やシステム導入時の注意点について」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

顧客管理を行うためのツールの代表的なものに、SFA、CRM、MAがあります。

SFAとは、Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)の略で、営業担当者を支援するためのツールです。見込み顧客の属性情報や、これまでにどのような営業活動をしたか、その際の見込み顧客の反応はどうだったのか、次にどのようなアクションを想定しているのかなど、営業活動をデータベース化できます。本記事でご紹介している営業活動を組織的に可視化(見える化)するために用いる顧客管理のツールとしては、一番適したものになります。

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)は、顧客関係の維持・向上を目的に、事業におけるおよそ全ての顧客情報とやり取りを記録するために活用されます。そのため、マーケティング業務や営業活動で活用することもありますが、主にサポート業務や取引情報(支払い情報を含む)の管理業務で活用されます。

MA(マーケティング・オートメーション)は、主にマーケティング業務で活用されます。獲得した見込顧客の情報を一元管理し、育成・選別を行い、購買意欲の高い見込顧客として営業にパスするところまでを担います。

SFA、CRM、MAは、それぞれ異なる特徴を持っており、得意領域が異なります。各ツールは、それぞれ孤立しているのではなく、マーケティング、営業活動の一連の流れの中での顧客とのやり取りを可視化(見える化)し、各部門での取り組みを連携し、サポートするものとお考えください。

SFA、CRM、MAに関しては、別記事「SFAとは?導入するメリットとMA・CRMとの違いをわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

さいごに

組織営業を実践するためには、営業活動を組織的に可視化(見える化)することが大切です。自社の営業担当者が、現在どのような案件を追いかけているのかわからない、受注見込みの案件がどのくらいあるのかわからない、売れている営業担当者と売れていない営業担当者の成績に差が出る理由が把握できていない、といった課題があるようでしたら、営業活動を組織的に可視化(見える化)することから取り組んでみましょう。

新たな方法を取り入れるには、勇気がいるかもしれません。まずは、できることから始めてみましょう。重要なのは完璧に行うことではなく、まず始めること。そうすれば、努力を補って余りある、大きな成果を手に入れることができるでしょう。

営業プロセスの基本的な流れや、各プロセスにおける改善のコツについては、【無料PDF】法人営業の基本と実践に詳しくまとめておりますので、こちらもダウンロードの上、お役立てください。

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