リードナーチャリングにおけるセグメンテーションの2つの方法

リードナーチャリングとは、まだまだ十分に買う気になっていない見込み客に対して、良い関係を築くためのコミュニケーションを取りながら、自社製品やサービスへの購買意欲を高めるためのプロセスを指します。

法人取引におけるマーケティング(BtoBマーケティング)では、商品やサービスの検討期間が長くなる傾向にあるため、リードナーチャリングの取り組みが重要とされています。

また、リードナーチャリングを効果的に行うためには、見込み客をセグメンテーション(分類分け)し、セグメント別に適切なコミュニケーションを実施していく必要があります。

本記事では、リードナーチャリングにおけるセグメンテーションの2つの方法についてご紹介したいと思います。

リードナーチャリングにおけるセグメンテーションの2つの方法

マーケティングにおけるセグメンテーションとは、ターゲットを決めるために、対象を分類することを指します。

セグメンテーションは、マーケティング活動や営業活動の効率を上げるためにおこないます。皆さまの会社でも、お客さまにアプローチをする際に、業種・職種・役職、あるいは、新規・既存などの切り口でセグメンテーションしているのではないでしょうか?

リードナーチャリングにおける代表的なセグメンテーションには、大きく2つの方法があります。

属性情報によるセグメンテーション

一つ目の方法は、属性情報によるセグメンテーションです。属性情報とは、その対象が持っている性質や特徴の情報のことです。

代表的なものには、以下のようなものがあります。

  • 地理的変数(ジオグラフィック変数)
  • →地域、人口密度、地域特有の文化、都市化の進展度など

  • 人口動態変数(デモグラフィック変数)
  • →年齢、性別、職業、所得、学歴、家族構成など

  • 心理的変数(サイコグラフィック変数)
  • →価値観、信念、趣味趣向、購買動機など

また、法人取引におけるマーケティング(BtoBマーケティング)では、BtoCとは異なり、個人ではなく、企業の属性でセグメンテーションを行うことも多々あります。例えば、業種、部署、役職、住所、売上高、従業員数などが、企業の属性情報に該当します。

属性情報によるセグメンテーションを行うことで「あの会社のマーケティング担当者なら、こういう情報に反応するだろう」といった具合の推測が可能となり、各対象に合わせたアプローチができるようになります。

行動情報によるセグメンテーション

もう一つの方法は、行動情報によるセグメンテーションです。行動情報とは、その対象の行動そのものを表す情報のことで、行動変数(ベヘイビオラル変数)とも呼ばれます。

行動変数(ベヘイビオラル変数)には、Webサイトへのアクセス履歴、インターネット使用時間、商品・サービスの購買履歴、行動範囲などが含まれます。

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とITツール(MAなど)の普及の流れもあり、行動情報の測定が容易にできるようになりました。それに伴い、近年、行動情報によるセグメンテーションを行い、マーケティングのアプローチの精度を高めようとする動きが盛んになっています。

行動情報が測定できるようになったことによって、アプローチのタイミングが測りやすくなりました。リードナーチャリングのセグメンテーションを行うときは、属性情報と行動情報の両方に着目するようにしましょう。

セグメンテーション別のリードナーチャリングの例

ここからは、セグメンテーション別のリードナーチャリングの例をご紹介していきます。

属性情報によるアプローチ例

属性情報とは、その対象が持っている性質や特徴の情報のことです。BtoBであれば、以下のようなセグメンテーションが考えられると思います。

  • 業種
  • 部署
  • 役職
  • 住所
  • 従業員数
  • 売上高
  • 決裁権限の有無
  • 既存顧客or新規顧客

例えば、特定の業界でしか購入されない商品・サービスであれば「業種」のセグメントが有効ですし、ある一定の従業員規模で利用しないと導入メリットがない商品・サービスであれば「従業員数」でセグメントすることが有効、といった具合です。

リードナーチャリングのアプローチの例としては、定期的な接点を生み出すためのアプローチが考えられます。例えば、その属性の見込み客に興味を持ってもらえるような導入事例やノウハウ、調査レポート、もしくはセミナーのご案内などをメルマガで定期配信しながらコミュニケーションを取っていく、という方法が考えられます。

行動情報によるアプローチ例

行動情報とは、その対象の行動そのものを表す情報を指します。BtoBであれば、以下のようなセグメンテーションが考えられると思います。

  • Webサイトへのアクセス履歴(特定ベージへのアクセス有無)
  • 商品・サービスの購買履歴
  • 問い合わせや資料ダウンロードの有無
  • セミナー(又はウェビナー)の参加の有無
  • 商談実績の有無

例えば、問い合わせフォームへアクセスしているリードを抽出してアプローチする、といった場合であれば「Webサイトへのアクセス履歴」のセグメントが有効ですし、セミナー(又はウェビナー)に参加している(もしくは参加予定)の方を除外して集客メールを配信したい場合には、「セミナー(又はウェビナー)の参加の有無」でセグメントすることが有効、といった具合です。

リードナーチャリングのアプローチの例としては、次の行動に促すようなアプローチが考えられます。例えば、問い合わせフォームへアクセスしているにも関わらず問い合わせをしていないリードに対して個別相談会の案内メールを送る、資料をダウンロードした方に関連するテーマのセミナーのご案内を送る、といった方法が考えられます。

属性情報×行動情報によるアプローチ例

属性情報×行動情報によるアプローチも、上手く活用してみることをおすすめします。特定の属性情報に該当するリードが特定の行動を起こしたとき、そのタイミングでアプローチする、といった方法です。

例えば、マーケティングツールを売っている企業であれば、「マーケティング部門」の「部長」や「役員」の役職を持つリードが製品資料をダウンロードしたら、その方にアポイントの依頼メールを送る、といったことが考えられます。不動産業であれば、世帯年収500万以上の方が、特定の地域で、特定の間取り、特定の家賃相場の物件のページに各3回以上アクセスしたら、条件に該当する物件の内覧会のメールを配信する、などの方法もあります。

属性情報×行動情報によるアプローチを行うことができれば、よりリードの状況に合わせたアプローチが可能になります。このようなセグメンテーションは、マーケティングオートメーションの登場によって可能となりました。

マーケティングオートメーション(MA)について

マーケティングオートメーション(MA)を活用すると、Webサイトへのアクセス履歴などをリード別に確認することができるようになります。詳しくは「マーケティングオートメーションとは?導入するメリットと使い方をわかりやすく解説します」にまとまっております。ご参考になれば幸いです。

セグメンテーションの方法に迷ったら

ここまで見てきたように、セグメンテーションには、さまざまな方法が考えられます。セグメンテーションの方法に正解はありません。大切なことは、セグメント別に適切なコミュニケーションを実施していき、効果的なリードナーチャリングを行う、という目的意識を持つことです。

ただし、注意しなければならないことがあります。セグメンテーションの方法を増やせば増やすほど、リードナーチャリングのために必要なコンテンツもセグメンテーション別に用意しなければならない、ということです。そのため、マーケティングで活用できる資源(ヒト・モノ・カネ・時間)が潤沢には無い場合には、セグメンテーションも細かく分け過ぎない方が良いと思います。

また、アプローチできる対象全てにアプローチする(例えば、セグメントを分けずにメルマガを一斉配信する)といった方法でも、接点を持つという意味ではいいかも知れませんが、この場合、リードの関心事とは異なるコンテンツを配信してしまう可能性が増えてしまいます。

では、セグメンテーションの方法に迷ったら、どのセグメンテーションから手掛けていくのが良いのでしょうか?

おすすめは、シンプルに「業種」からはじめることです。

業種別にセグメンテーションを行うだけで、次のようなメリットが得られます。

  • 読み手によって自分事になりやすい
  • 回覧性が増す(関係者や他部署に転送されやすい)
  • 読み手に全く関係のない情報の配信を防げる

まずは、業種別にセグメンテーションを行い、業種別の導入事例やノウハウ、調査レポート、もしくはセミナーのご案内などをメルマガで定期配信しながらコミュニケーションを取っていく、という方法がはじめやすいと思います。

さいごに

本記事では、リードナーチャリングにおけるセグメンテーションの2つの切り口、属性情報によるセグメンテーションと行動情報によるセグメンテーションについてご紹介しました。

これからリードナーチャリングの仕組みを整えよう、もしくは、メルマガのセグメント配信を検討しようとお考えの皆さまの業務のご参考になれば幸いです。