マーケティング用語を解説します|「し」から始まる用語編

マーケティング用語の多くはカタカナ用語であり、種類が多く、類似している用語も多いです。新しい用語も頻繁に登場するため、意味がよくわからないまま使っている用語も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、マーケティングや営業の現場で耳にすることが多い基本的なマーケティング用語を中心に、その意味を解説していきます。

「し」から始まるマーケティング用語

今回は、マーケティングに関する基本的な用語を中心に、「し」から始まるマーケティング用語についてまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。

CRM(シーアールエム)

CRM(シーアールエム)とは、Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略語で、企業が顧客との関係を最適化するための戦略、プロセス、テクノロジーを統合的に管理することを指します。CRMには以下のような要素が含まれます。

◎顧客情報の収集・管理・分析
顧客情報を収集し、データベースに保存して分析し、顧客行動やニーズを把握するのに役立てること。

◎コミュニケーションの最適化
顧客とのコミュニケーションを最適化し、Eメール、テキスト、ソーシャルメディア、電話などの適切な方法で顧客と対話すること。

◎リードの管理
リードの収集、追跡、管理を効率化し、パイプライン上の進捗状況や営業活動の状況を管理すること。

◎カスタマーサポートの管理
顧客からの問い合わせやクレームを収集し、顧客満足度を高めるために効果的な対応を行うこと。

CRMの仕組みを構築することは、顧客側と企業側の双方にメリットがあります。顧客は、自分のニーズに合わせたサービスや製品、それに関連する情報を受け取ることができます。企業は、顧客の求めている情報を提供することができれば顧客から信頼を得ることができ、長期的な関係を築くことができます。企業はまた、顧客行動の予測や分析に基づいたビジネス戦略を立てることができます。

CRMについては、別記事「顧客管理とは?顧客管理システムの種類やシステム導入時の注意点について」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

CAC(シーエーシー)

CACは、Customer Acquisition Cost(顧客獲得費用)の略称です。企業が新たに顧客を獲得するために投じた費用のことを指します。具体的には、広告費、プロモーション費、販売員の給与、マーケティング費、サイト制作費などが含まれます。

CACを把握することで、顧客1人あたりにかかる獲得費用を算出することができ、マーケティング戦略の最適化や、ROI(投資利益率)の計算にも活用することができます。顧客獲得費用が高い場合は、各種コスト削減や集客方法の見直しが必要になる場合があります。

CACについては、別記事「CAC(顧客獲得コスト)とは?概要や計算方法、LTVとの関係について解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

CPA(シーピーエー)

CPA(Cost Per Acquisition)とは、広告費用を投下して新規顧客獲得に成功した場合の単位毎費用を指します。

計算式は、広告費用 ÷ 新規獲得数となります。例えば、1000円の広告費用を投下して新たに10人の顧客を獲得した場合、1人あたりの獲得費用は100円となります。

CPAは、広告費の効果を評価する指標として利用されます。

CPL(シーピーエル)

CPL(Cost Per Lead)とは、リード(潜在顧客)の獲得にかかる費用を指します。具体的には、広告やプロモーションなどを行い、その結果得られた興味を示した人や問い合わせをした人の一人あたりの獲得費用を指します。見込み客の個人情報(名前、メールアドレス、電話番号など)を取得することを目的としています。

CPLは、リードの数に単なる広告費を割った金額で計算します。CPLを計算することで、広告効果の評価や改善に役立てることができます。
 

CPC(シーピーシー)

CPC(Cost Per Click)は、クリックごとに支払う必要がある広告費用のことを指します。つまり、あなたが広告を出してその広告をクリックしたユーザー1人につき、どのくらいの広告費用を支払う必要があるかということです。

CPCは、広告主にとって重要な指標であり、広告のクリック数に応じて広告費用が課金される多くの広告プラットフォームにおいて利用されています。
 

CRO(シーアールオー)※Conversion Rate Optimization

CRO(Conversion Rate Optimization)とは、訪問者のうちコンバージョン(目標の達成)を達成する割合を最大化するために、Webサイトやランディングページの設計やコンテンツ、ユーザー体験を改善し、コンバージョンを最適化するための一連の取り組みです。

具体的には、ページの見た目やレイアウト、コピー、コンテンツの詳細さ、フォームの使いやすさ、CTA(Call to Action)ボタンの設置などを最適化して、より多くのユーザーが目標とするアクションを行うよう誘導することを目的とします。

CROは、効果的なマーケティング戦略の一部であり、ウェブサイトやランディングページの改善によって、ビジネスのROI(Return on Investment)を向上させることができます。

CRO(Conversion Rate Optimization)については、別記事「CRO(コンバージョン最適化)とは?注目される理由や施策例について解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

 

CTA(シーティーエー)

CTA(Call to Action)とは、「行動を促す呼びかけ」という意味です。主にウェブサイトやメールマーケティングなどで、訪問者や受信者に対して特定の行動を促すための文言やボタンなどを指します。例えば「購入する」「登録する」「お問い合わせする」などです。

CTAは、訪問者や受信者に対して、何をやってほしいかを明確に伝えることで、コンバージョン率の向上につながります。また、CTAのデザインや配置などを最適化することで、さらなる効果的な促し方ができるようになります。

CTR(シーティーアール)

CTRとは、クリックスルー率(Click-Through Rate)の略で、ある広告やリンクが表示された回数に対し、実際にクリックされた回数の割合を示す指標です。具体的には以下のように計算されます。

CTR = クリック数 ÷ 表示回数 × 100

CTRは、広告やリンクの効果的な配信やクリック率の改善に役立ちます。また、広告主や運営者が収益を得る上でも重要な指標となっており、高いCTRは収益の増加につながります。そのため、CTRを向上させるためには、ターゲット層に適した広告やリンクを制作することや、表示位置の最適化、キーワードの選定やコンテンツ改善などの取り組みが必要となります。

CEO(シーイーオー)

CEOは、Chief Executive Officer(最高経営責任者)の略称で、組織のトップに位置する人物を指します。CEOは、企業戦略の立案や経営方針の決定、業績管理、組織運営などの責任を持ちます。

また、指揮系統の最上位に位置するため、社員のモチベーション向上や意思決定を行う上での最終的な責任も負います。CEOは、取締役会に対して経営報告を行うことが一般的です。

CMO(シーエムオー)

CMOは、Chief Marketing Officer(最高マーケティング責任者)の略で、企業において広告・宣伝・マーケティングに関する戦略的な意思決定を担当する人物を指します。マーケティング全般を統括し、商品やサービスの開発から販売促進まで広い範囲の責任を担います。

COO(シーオーオー)

COOは、Chief Operating Officer(最高執行責任者)の略称で、組織の日常運営を担当する責任者です。CEOの下に位置し、企業戦略を実行するために必要な計画やプロセスやリソースの確保、合理化、最適化などを行います。

具体的には、製品やサービスの生産、品質管理、物流、調達、売上管理、人事、組織の改革などに関わります。企業が効果的に運営され、市場競争力を維持するためには、COOが重要な役割を果たしています。

CTO(シーティーオー)

CTOは、Chief Technology Officer(最高技術責任者)の略称で、企業においての技術戦略や技術開発を担当する責任者です。主な役割としては、製品やサービスの開発、技術革新の推進、組織内の技術者の育成や管理、技術的なリスク管理やセキュリティ対策の策定、新規事業の発掘や評価などがあります。

CTOは、CEOやCOOと連携しながら、企業全体のビジョンに沿った技術戦略の策定や施策の実行を行うことが求められます。

CRO(シーアールオー)※Chief Revenue Officer

CROは、Chief Revenue Officerの略称であり、企業において収益・売上の最高責任者です。CROは、販売戦略や顧客の獲得、顧客満足度の向上、ビジネスプランの策定、市場分析や競合分析、マーケティング戦略の立案・実行など、収益を向上させるための様々な業務を取り扱います。

CROは、企業の経営者や役員たちと協力して、収益の向上のための戦略を策定し、実行していくことが求められます。

CSS(シーエスエス)

CSSは、Cascading Style Sheetsの略称であり、ウェブページのスタイルやレイアウトを定義するための言語です。HTMLとともに使われ、HTMLで文章の構造を定義し、CSSでそれを装飾することができます。

CSSによって文字の色や大きさ、背景色、余白、位置など様々な要素のスタイルを指定することができます。また、最近ではCSS FlexboxやCSS Gridなどの機能も導入され、より高度なレイアウトが可能になっています。

CSR(シーエスアール)

CSRは、Corporate Social Responsibilityの略で、企業が自らのビジネス活動に対して、社会的な責任を果たすことを意味しています。企業は、商品やサービスを提供するだけではなく、その活動が社会にどのような影響を与えるかを考慮しなければならないとされ、CSRはそのための手段として位置づけられています。

CSRの具体的な取り組みとしては、環境問題への取り組み、社会貢献活動の実施、従業員の福利厚生の向上、サプライヤーとの社会的責任の共有などが挙げられます。最近では、CSRが企業の競争優位性を高めることに繋がるという理念が広まり、多くの企業でCSRが注目されています。

シックスシグマ

シックスシグマは、品質改善手法の一つで、製造業やサービス業において利用されています。この手法の目的は、生産プロセスにおける不確実性を減らし、作業における欠陥率を最小限に抑えることです。具体的には、品質改善プロセスを組織内で実施し、データを収集・分析して問題点を明確化し、原因を特定して改善策を策定することが求められます。

この手法は、統計処理を駆使して問題を分析するため、科学的な手法としても注目されています。

シーズ

シーズとは、新しい商品やサービスのアイデア、概念、または試作品を指します。シーズは、その商品やサービスの開発やマーケティング戦略の基礎となるものであり、市場の需要や競合状況などの情報を基に、顧客のニーズを満たす提案を行うことが目的です。

シーズの開発には、市場調査や顧客フィードバック、アイデアのブレストなどが含まれます。また、シーズは商品やサービスにつながる様々なアイデアの中でも、より選択肢が絞られたものを指すこともあります。

指名検索

指名検索とは、自社や製品やサービス名を検索エンジンで検索してもらうことです。指名検索から問い合わせや資料請求をもらうと、自社の製品やサービスに興味を持っていると思われるターゲットに直接アプローチができます。

通常のマーケティング手法では、興味のない人にも情報を届けるため、コストがかかってしまうことがありますが、指名検索によってターゲットを絞り、より効果的にアプローチができます。また、指名検索してくれるターゲットの要望や課題を把握し、それに応じたアプローチをすることで、アプローチ効率を向上させることができます。

さいごに

以上、今回はマーケティングや営業の現場でよく使われるマーケティング用語について「し」から始まる用語編と題し、お届けしました。次回は「す」から始まるマーケティング用語についても解説したいと思います。

さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。

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