【分かりやすく解説】KPI管理方法のコツとKPI管理ツールの選び方

自社や自組織の事業計画が計画通りに進んでいるのかを確認するために、中間指標であるKPIを正しく計測し、集計し、分析することは重要な業務の一つです。

KPIの管理は実際にやってみると、
「計測されている数値が正しくない」
「集計に時間がかかって見たい指標がすぐに見れない」
「何から分析をすればよいのかわからない」
といった、悩みや問題が生じることが多々あります。

この記事では、KPIの実績を正しく把握してマネジメントに活用するための「コツ」と「管理ツール」を解説します。

この記事がみなさまの業務のお役に立てば幸いです。

KPI管理方法のコツとKPI管理ツールの選び方

KPI管理のコツとツールの選び方をご説明しますが、前提としてKPI管理の目的はビジネス推進の健康状態を把握し、ビジネスの成長を計画通りに進める、あるいはより加速させることです。
ビジネスを前に進めることが目的なので、KPIの現状把握である「管理」に時間をかけすぎるのはよくありません。正しく現状を捉えることができて、分析に必要な情報が集約されていれば、管理にかける時間は少ないほうが理想です。

ビジネスを前に進めるための課題整理や解決策の検討に時間を割く方が有益です。

KPI管理のコツ

KPI管理のコツは以下の3点です。

【KPI管理のコツ】
1.KPI管理の目的を明らかにする
2.関係者のモチベーションまで配慮する
3.実務に耐えうる設計をする

詳しくは記事の後半で解説していますので、御覧ください。

KPI管理ツールの選び方

KPI管理ツールの選び方は、「KPI管理の目的に適っているか?」が重要です。極論ですが、目的を果たすことができるツールであれば、ツールは何でも良いというのが結論です。

ただ、KPI管理ツールを選定する際に、実務上で気をつけるべき観点を挙げると、以下の3点とです。

【KPI管理ツールの選び方】
1.メンテナンスが容易か
2.表現の自由度が高いか
3.運用コストが適切か

こちらも詳細は記事の後半で解説します。

そもそもKPIとは何か?

KPIの管理方法まずは「KPI」が何かをご説明します。

KPIとは、組織の目標達成度合いを定量的に表現したものです。
似た用語に「KGI」「KFS」などがありますが、KPIとKGI、またはKPIとKFSの関係性は以下のように説明できます。

・KGI:Goalを数値目標で定めたもの。
・KFS:Goal到達のために最も重要となるプロセス。組織としての”成功の鍵”。
・KPI:KFSを数値目標で定めたもの。

KPIとKGI、KFSの関係を図で説明すると以下のように説明できます。KPIとKGIは数値で表すことのできる概念で、KFSはプロセスを表す概念だということが理解できると思います。

KPIについては、以下の記事でより詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
KPIとは何か?KGIとの違いやKPIの適切な設定方法とは?

適切なKPIの設定方法

KPIの適切な設定方法は「SMART×MECE」で設定することです。

簡潔にまとめると、定めたKPIが、明確かつ計測可能で、最終的なゴールに適切に紐付いていて、達成可能な水準、及び期限が設定されていることがSMARTな設定方法です。
【参考】「SMART」なKPIの設定方法

MECEは、KPIの設定以外でもよく使われる言葉ですが、「モレなく、ダブりなく」という意味です。こちらも詳細は以下のリンクから参考記事をご覧ください。
【参考】「MECE」なKPIの設定方法

KPIの設定方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
KPIの適切な決め方〜KPIの設定方法を具体例で解説します〜

KPI管理のコツ

KPI管理のコツについてご説明します。

KPI管理のコツを押さえて、組織のマネジメントをすることで、組織の目標達成に向けた適切なネクストアクションの設定ができるようになります。

KPI管理のコツは以下の3点です。

【KPI管理のコツ】
1.KPI管理の目的を明らかにする
2.関係者のモチベーションまで配慮する
3.実務に耐えうる設計をする

KPI管理のコツそれぞれについて詳しく説明していきます。

1.KPI管理の目的を明らかにする

1つ目のKPI管理のコツは「目的を明らかにすること」です。

KPI管理においても目的の明確化は非常に重要です。KPI管理において目的が明確になっていないと、見るべき重要指標が何か?どの変数を管理すればよいか?などの合意が取りづらくなって、組織のメンバー間で目線が合わなくなり、結果的にKPI管理が機能しなくなります。

ですから、まずKPI管理の目的を明確にしましょう。
一般的には、KPI管理の目的は「組織としてのゴールの達成」と定めることができるでしょう。下図のように、最終的に目指す状態(=ゴール)を数値化して定めたものがKGIです。

KGIを達成すればゴールが達成できている状態と考えて、組織は活動をします。KGIを達成するために、重要な中間指標であるKPIの達成を目指します。

よって、KPIを管理する目的は組織としてのゴールの達成です。ですが、このままでは抽象度が高いので、自組織のメンバーに発信をする際にはゴールなどをふまえて、より具体的な言葉で発信をする方が望ましいでしょう。

2.関係者のモチベーションまで配慮する

2つ目のKPI管理のコツは、関係者のモチベーションに配慮することです。

KPI管理の目的はゴールの達成だと説明しましたが、ゴールの達成およびKPIの達成にむけて具体的な行動をするのは組織のメンバーです。組織のメンバーに、KPI達成のための行動(=KFS)を積極的に推進してもらうためには、モチベーションを高く維持することが必要です。

KPI達成の実行者のモチベーションを高く維持することは、ご機嫌を取ることではありません。「どう考えてもKPI達成のための行動を推進する方が自分にとってメリットがある」と納得してもらうことで、モチベーションを維持することができます。

具体的なやり方は組織によって様々ですが、一例を以下に挙げておきます。
・KPIの構造をKPIツリーで説明して、その行動が目標達成に効果的だと理解してもらう
・推進したい行動にインセンティブを付ける

前者のKPI構造の理解と後者のインセンティブ付与を抱き合わせで実行するという方法もあります。自社のKPI構造や、組織風土に合わせて使い分けると効果的でしょう。

3.実務に耐えうる設計をする

KPI管理のコツの3つ目は、実務に耐えうる設計をすることです。

KPI管理における業務は、実績データの「取得」「加工・整形」「分析」などのプロセスがあります。分析の結果を受けて、改善策や次の一手を考えるところが主眼ですが、分析までのプロセスは一般的に手間ひまのかかる業務プロセスだと言えます。

KPI管理が上手くいくコツとしては、このデータの「取得」「加工・整形」「分析」プロセスに要する時間をできる限り短縮できるように、実務上の業務負荷が高くなりすぎないように設計することが大切です。

具体的にどういう設計が必要かというと、KPI実績の取得〜分析における業務をシステムで自動化してしまうなどが良いでしょう。つまり、定常的に発生する業務の負荷を下げることを目的にして、初期段階でデータ基盤や業務フローを丁寧に細かく設計しておくことがおすすめです。

システムの導入ができない場合でも、Excelで関数を組んだりクエリを組んでほとんど自動化することも可能です。自組織の使えるアセットに合わせた設計をしましょう。

KPI管理ツールの選び方

次にKPI管理ツールの選び方をご説明します。ツールは手段でしかないため、目的を果たすことができればどんなツールでも良いという考え方が前提です。

自社の予算感やリテラシーに合わせたツールを選びましょう。

1.メンテナンスが容易か

KPI管理ツールは一度構築したら、未来永劫そのままで使えるものではありません。
事業方針や戦略に合わせてKPIは定期的に見直しされる性質があります。よって、KPI管理ツールもKPI飲み直し頻度に合わせて改修が発生します。

多くの組織では四半期か半期に一度はKPIの見直しが発生するでしょう。KPI管理ツールのメンテナンスが少なくともその頻度では発生するということを想定して、メンテナンスの容易性を導入の観点として持っておきましょう。

なお、メンテナンスには以下のようなパタンが想定されます。参考にしてみてください。

・KPI指標の変更
・目標値の修正
・KPI構造の見直し
・組織構成の変更

2.表現の自由度が高いか

KPI管理ツールは、表現の自由度もある程度必要です。

KPI管理ツールでは、データの取得〜加工・整形〜分析というプロセスにおける「取得」「加工・整形」の部分を担うことが多いです。特に「加工・整形」プロセスにおいて、データの可視化をすることがあるでしょう。具体的には、「グラフ化」「表の作成」などです。

最終的な可視化状態のイメージを事前に作成しておいて、導入を検討しているKPI管理ツールで表現できるかを確認することが大切です。

3.運用コストが適切か

KPI管理ツールは一度導入すると、データの連続性の観点から、何年も使い続けることが多いでしょう。

専用のツールを導入する場合、そのコストが継続的に発生するということを考えて導入を検討すべきです。コストの観点で主に考えるべきはツールの利用料ですが、メンテナンスの容易性のパートでご説明したように、運用負荷というコストも存在します。

利用料が安くても運用負荷が高い場合、トータルでコストが低いとは言えません。継続的に使い続けることが可能かという観点でコストを捉えましょう。

さいごに

KPI管理のコツとKPI管理ツールの選び方をご紹介しました。

コツもツールも手段でしかありません。KPI管理の目的を正しく捉えていれば、管理方法に正解はありませんし、ツールも問われません。(実際にすべてをExcelで運用している上場企業もあります。)

自社の課題や状況に合わせた適切な手段を選んでKPI管理をしていただけますと幸いです。

最後に、KPI管理の中で特定された課題に対する打ち手を実践していくにあたっての網羅的なノウハウを以下のPDF資料にまとめました。約40ページもの資料が無料でダウンロードできますので、ぜひお手元に保存しておいてください。

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