近年はオンラインで購買が完結するサービスが多く、わたしたちの生活が便利かつスピーディなものになっています。ビジネスにおいても同様で、業界業種問わず顧客獲得から契約、販売までさまざまなやり取りをWeb上で行います。これからの時代、安定して顧客を獲得し、自社のさらなる成長を目指すためにはWebマーケティングへの知見を高め、必要なツールやアイディアを採用することが大切です。
本記事では、Webマーケティングの重要性とアイディアをご紹介します。Webマーケティングの重要性を把握して、企業の発展につなげましょう。
目次
Webマーケティングの重要性
Webマーケティングは企業活動の中で、ネットを使った顧客や売上の確保につなげる取り組みを指します。従来のマーケティングでは、新聞広告や看板広告、イベントで入手した顧客の情報へのDM発送、電話をかけるなどの取り組みがほとんどでした。
しかし、ネットが発達し、人々はスマートフォンやパソコンをはじめとしたデジタルデバイスで情報を入手して意思決定・購入を行うようになりました。その結果、新聞は紙面からデジタルに、広告も看板からWeb広告に、と媒体の意味こそ変わらないもののアプローチ法を変える必要がでてきました。
アプローチには従来のマーケティング知識がもちろん必要です。しかし、それ以外にもWebならではのノウハウが欠かせません。そこで重要視されるのが、今回紹介するWebマーケティングです。Webマーケティングはオンライン上に情報が溢れ、取捨選択がなされる時代において企業に欠かせない要素です。
Webマーケティングでできることは3つ
Webマーケティングでできることは下記の3つです。
・データ収集や分析
・自社商品やサービスの効率的なPR
・顧客との意思疎通
企業だけでなく顧客に対してもWebマーケティングはメリットのある取り組みです。
Web上で顧客のデータ収集や分析ができる
一つ目のメリットは、Web上で顧客のデータ収集や分析ができることです。マーケティングには情報収集が不可欠です。
かつて「作れば売れる」という時代がありましたが、現在は多くの市場において商品やサービスが飽和状態です。機能やデザイン、サービス内容はほとんど同じで、付加価値や自己実現など、新しいアプローチでの差別化が求められる時代が到来しています。
そのため、ただ作る・提供するだけでなく顧客が求める商品やサービスを具体的にイメージした上でのプロジェクト進行が求められます。
「自分たちが狙うターゲットが何を求めているか」「商品やサービスを手に入れることで顧客にはどのような変化が訪れるか」など自社サイトへのコンバージョン率(目標値の達成)をはじめとしたさまざまな数値を用いて検証します。さらに抽出した数値やユーザーの属性を分析したりWebサイトを最適化したり、既存商品やサービスの改善に活かしましょう。
近年はSNSをはじめとしたオンライン上での情報が商品開発の貴重な判断材料になっています。まずはGoogleが無償で提供しているツールを活用し、Web上で情報収集する習慣をつけましょう。
自社商品・サービスのPRができる
二つ目のメリットは、自社商品・サービスのPRができることです。Webマーケティングでは自社商品やサービスのPRも効率的に行えます。
かつては折込チラシや実店舗でのPRがほとんどでしたが、近年はX(旧Twitter)やInstagramをはじめとした媒体で瞬発的にPRが可能になりました。自社商品を影響力がある人に依頼して発信してもらったり、企業の公式アカウントで拡散したり、ワンクリックでPRが可能です。
注意点を守りいわゆる「炎上」を避ける必要はありますが、SNSや自社サイトを上手に活用して費用対効果を高めながらPR活動が可能です。
顧客との気軽なコミュニケーションが取れる
三つ目のメリットは、顧客との気軽なコミュニケーションが取れることです。Webマーケティングの活動の中にはSNSやホームページをはじめとした顧客とコミュニケーションをとれる手法があります。特に近年はXにおいて、企業と顧客のやり取りが盛んです。
顧客が何気なく呟いた商品への感想に対して企業が返信し、非対面にもかかわらず温かなやりとりが発生し、企業イメージが高まるケースも多く見られます。具体的には、株式会社キングジムやシャープ株式会社などの企業が代表的です。企業の担当者がSNSを「中の人」としてPRと関係がない時事情報やレスポンスを更新し、企業と顧客との心理的距離を縮め、購入につなげる効果が期待できます。
今日から取り入れたい!Webマーケティングのアイディア4選
Webマーケティングをはじめてみよう!と思っても、データ分析に専用のCRMツールを使ったり、オウンドメディアにWordPressに代表されるソフトウェアを使ったりするため、ハードルが高いと感じる方もいます。
しかし、ひとつひとつのツールを紐解いていくと意外と自分たちで取り組める活動もあります。Webマーケティング会社に一貫して依頼する方法ももちろん効果的ですが、予算が少ない場合は部分的に自社で開始したうえで、運用ノウハウを外部に依頼し成果を出せる仕組みを整える方法もおすすめです。
ここからは、明日からすぐに取り組めるWebマーケティングの活動を4つ紹介します。
アイディア①:メールマガジンやステップメール
メールマガジンは比較的馴染みのある方が多い手段です。オンラインでお買い物をした際にそのお店から定期的にメールが届いた経験をお持ちの方もいるでしょう。メルマガは電子メールを利用して、特定の顧客に情報を発信します。商品のリリース情報や企業ニュースだけでなく、既存商品の便利な使い方や、顧客の困りごとに対するアンサーなど、発信内容は多岐にわたります。
なお、メルマガと似たものにステップメールがあります。ステップメールはMA(マーケティングオートメーション)を主に活用し、BtoB、BtoC問わず顧客ひとり一人に対して段階を踏みながら購買意欲を高める方法です。まずは企業情報を発信するメールマガジンからスタートし、メールの送信に慣れてきたらツールを使ったりシナリオを設計したりしてステップメールを取り入れてみましょう。
ステップメールについては、別記事「ステップメール(シナリオ)とは?活用するメリットと使い方をわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
アイディア②:ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは見込み客に対して自社の情報を網羅して届ける資料です。BtoBにおいて活用される機会が多く、メールアドレスや所属を登録して貰う代わりに資料として提供したり、商談時に活用したりします。ホワイトペーパーでは顧客の悩み解消や将来像(商品やサービスを導入してなれる姿)を明確にイメージできる内容づくりが大切です。
キャッチーなタイトルや図解、理解しやすい文面などポイントをおさえて商談成立や自社商品購入につなげましょう。
ホワイトペーパーについては、別記事「ホワイトペーパーとは?作成する4つのメリットと6つの種類についてわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
アイディア③:オウンドメディア
オウンドメディアは自社の保有するメディアを総称したり、ブログやお役立ちコンテンツとして公式サイトに付随するページを指したりします。狭義では自社のお役立ちブログを指し、広義では公式サイトやSNSアカウント、パンフレットもオウンドメディアに含まれます。
オウンドメディアはただやみくもに文章を書いても検索エンジンで上位表示されなかったり、顧客が一度読んですぐに離脱されたりします。オウンドメディアは「SEO施策」という検索エンジンに表示されやすい取り組みを行い、かつ近年は顧客のニーズを満たせるSXOの観点から記事作成が求められます。
BtoBにおいては特に企業情報を把握した上で契約に進みたいと考えるケースが多いでしょう。そのため、オウンドメディアで企業の取り組みや考えを周知するとサービス利用時に話がスムーズだったり共通認識を持って契約を進められるでしょう。
オウンドメディアをはじめる上で抑えておきたいポイントについては、別記事「【徹底解説】コンテンツマーケティングの基本と実践」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
アイディア④:ウェビナー
ウェビナーは、オンラインで実施するセミナーを指します。ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を合わせた造語です。従来のセミナーは会場に行き、現地で話を聞くスタイルでした。しかし、近年はZoomやMeetなどオンライン会議システムの普及から、遠くの方の話を自宅でも聞けるようになり、企業においてもウェビナーを開催して顧客獲得を目指す流れが一般化してきています。
特に、地方企業の場合はセミナーを開催してもアクセスが悪かったり認知度が低かったりするでしょう。しかし、ウェビナーの場合はデバイスさえあればどこでも誰でも参加できるため、顧客獲得を目指すセミナーの開催が可能です。
ウェビナーについては、別記事「ウェビナーとは?ウェビナーの種類やメリット・デメリットについて解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
Webマーケティングは「自社+専門家のサポート」がおすすめ
Webマーケティングはこれからの時代、どの企業も避けては通れない取り組みです。顧客がSNSやスマートフォンを活用して意思決定を行う以上、商品を提供するフィールドもWebになければなりません。
しかし、突然Webマーケティングを始めようと言っても何から手をつけていいかわからないこともあります。その場合は公式サイトにオウンドメディアを作ってみたり、メルマガを定期的に送付したりできることからスタートしましょう。また、普段からイベントやセミナーを行っている場合はオフラインの取り組みにプラスしてウェビナーの選択肢もあります。
いずれも現状の業務や取り組み内容から発展させることで、無理なく企業内で導入が進められるでしょう。
取り組みを進める中でオウンドメディアやホワイトペーパーなどにおいて「うまく文章が書けない」「どうやってツールを有効活用すればいいかわからない」など、顧客のニーズに合わせたアプローチができないと悩むこともあります。その場合は専門家への依頼がおすすめです。
Webマーケティングを一貫して担当する専門家への依頼は費用がかかりますが、自分たちでできる範囲を進めた上でプラスアルファとして活用すると、コストをおさえ、かつ自温度感があるマーケティング活動につながるでしょう。
さいごに
さいごになりますが、当社では BtoBマーケティン グに関する無料の相談会を実施しています。 Webマーケティングを始めたい、あるいは当社サービスについて詳しく知りたい、という方はお気軽にご参加ください。