法人営業とは?法人営業の5つの実践ステップについてわかりやすく解説します

法人営業とは、営業職の中でも、企業などの法人を相手にする営業職のことを言います。法人営業は、個人向けの営業職とは異なった特徴を持っており、求められるスキルも異なります。本記事では、法人営業の特徴や、法人営業を実践するための手順について詳しく解説します。

法人営業とは

法人営業とは、その名の通り、法人(企業)を対象に営業活動を行うことです。企業向けの商品やサービスを扱う会社であれば、必ずといっていいほど法人営業は存在します。自社の商品やサービスを検討している見込み客にアプローチし、ヒアリングを通じてニーズや検討度合いを明らかにし、クロージングして成約(受注)するまでの一連の流れを担います。

法人営業の特徴

法人営業の対象となる企業では、商品やサービスの購入を組織的に検討します。そのため、法人向けの営業職では、個人向けの営業職とは異なる4つの特徴があります。

一つ目の特徴は、製品・サービスの利用者と購入の意思決定者が異なるということです。法人取引では、製品・サービスの利用者と購入の意思決定者(営業アプローチ先)が異なることがあります。

二つ目の特徴は、複数人が購入の意思決定に関与することが多いということです。法人取引では、複数人が購入の意思決定に関与することが多くあります。

三つ目の特徴は、感情的ではなく、論理的に意思決定するのが一般的だということです。法人取引では、感情的に意思決定することは少なく、論理的に意思決定するのが一般的です。

四つ目の特徴は、信用が購買意思決定要素に占める割合が大きいということです。法人取引では、長期的に取引できる安心感(信用)が購買意思決定要素に占める割合が大きいといえます。

それぞれの特徴を見てもわかるように、企業は社内を説得する必要があるため、商品やサービスの購入をロジカルに判断します。そのため、法人営業プロセスもロジカルになります。

法人営業が目指す関係構築

法人営業におけるお客さまとの関係値を、自社の視点から見た勝ち負け(WIN、もしくはLOSE)と、顧客の視点から見た勝ち負け(WIN、もしくはLOSE)で分類すると、以下のような4象限に分けることが出来ます。

仮に受注に繋がったとしても、押し売り型(LOSE-WIN)や、御用聞き型(WIN-LOSE)では、お客さまとの長期的な関係は構築できません。

法人営業では、パートナー型(WIN-WIN)の関係構築を目指しましょう。

営業マン育成の考え方

人材育成の概念についてもご紹介します。新しいスキルを習得する際、人は「知らないことを知らない」状態からスタートすることを覚えておきましょう。スキルを取得するまでは、育てる側(マネージャー)に大きく依存します。また、取得したスキルを定着させ、人に教えられるようになれるかは、育つ側(本人)に大きく依存します。

営業マン育成の考え方についても、同じことが言えます。営業力は、勉強やスポーツと同じで、基礎を学び、練習しないと習得できません。法人営業はロジカルであるが故、気合いや根性ではなく、基本的な型を学ぶことが大切です。法人営業のプロセスをロジカルに実践すれば、誰でも営業力が身につきます。

それが、法人営業の面白さであるともいえます。

法人営業の5つの実践ステップ

法人営業のプロセスは、大きく5つのステップから成ります。5つのステップの各タスクを着実にこなしていけば、法人向けの営業スキルは確実に向上していきます。

事前準備

一つ目のステップは、事前準備です。商談はお客さまに時間を割いていただく場でもあります。お互いにとって有意義な商談にするためにも、事前準備をしっかり行ってから訪問する必要があります。

商談の成功率を高めるためには、事前にお客さまについて調べ、お客さまの課題やニーズを想定して仮説を立てておくことが大切です。また、お客さまのニーズが確認できた際に、どのような提案を行うか準備しておくことも、この段階でしておかなければなりません。

商談の成功率を高めるためにやっておきたい事前準備としては、大きく8つのステップがあります。

  • お客さまへの事前情報提供
  • お客さまの事前理解
  • アポイント内容の事前確認
  • お客さまの「ニーズ」の想定
  • 想定を確認する方法の決定
  • 提案内容の企画立案
  • お客さまの「抵抗」の想定
  • 面談の落としどころを決める

事前準備の8つのステップの詳細に関しましては、別記事「営業担当者なら抑えておきたい、商談の成功率を高めるための事前準備の8つのステップ」にまとめております。合わせてご覧ください。

アプローチ

二つ目のステップは、アプローチ(アイスブレイク)です。アイスブレイクとは、商談相手の緊張感や警戒心を解きほぐすために行う、商談アプローチの初期における信頼構築のステップの一連の流れのことをいいます。

人間には、知らない人に対し、攻撃的、批判的になってしまう習性があるといわれています。そのため、まずは自分のポジションを示したり、商談の進め方について認識を合わせることにより、相手との良い関係を築きたいという姿勢を伝えていくことが大切です。

商談アプローチの初期に、相手の緊張感や警戒心を解きほぐすことができれば、商談全体の流れ(ヒアリングや提案、クロージングなど)にも良い影響を与えることができます。相手との信頼関係を構築するために、次の10つのステップを踏むようにしましょう。

  • マナーに沿った挨拶を行う
  • 軽い会話①(共感を得る)
  • 軽い会話②(自分のポジションを示す)
  • 面談の目的・内容の合意
  • 面談時間、進め方の確認
  • 初期導入質問を行う
  • 自社・取扱商品・サービスの概要を説明する
  • 信頼を裏付ける事例の提示
  • ヒアリングの許可を依頼
  • 抵抗の排除アプローチ(無関心を克服する)

商談アプローチの初期における信頼構築の10ステップの詳細に関しましては、別記事「営業におけるアイスブレイクとは?商談アプローチの初期における信頼構築の10ステップ」にまとめております。合わせてご覧ください。

ヒアリング

三つ目のステップは、ヒアリングです。ヒアリングは、プレゼンテーション(提案)を行う前にお客さまのことを知るための大切なステップです。商談が失敗してしまう大きな原因に、ヒアリングの際にお客さまの情報を聞き漏らしてしまうということがあります。

お客さまの事業内容や競合他社、商談相手の関心事など、さまざまな角度からお客さまについてヒアリングしていきましょう。また、商談の確度を確認するために用いられるフレームワーク、BANTに基づいてヒアリングしていくことも有効です。

ヒアリングの際には、お客さまよりも自分の方が話してしまい、肝心のお客さまの情報をあまりヒアリングすることができなかった、ということが無いように注意しましょう。

また、お客さまは必ずしも自分のニーズを認識しているとは限りません。そのため、事前準備のタイミングでニーズを想定しておき、「○○についてお困りではないですか?」といったように、想定していた内容を確認していくような形でヒアリングしていくことも有効です。

営業ヒアリングのやり方やコツの詳細に関しては、別記事「営業ヒアリングとは?フレームワークの項目別にやり方とコツをまとめました」にまとめておりますので、合わせてご覧ください。

プレゼンテーション

四つ目のステップは、プレゼンテーション(提案)です。プレゼンテーション(提案)のステップでは、お客さまの課題やニーズを満たすための解決策を示し、その手段として商品やサービスを提案し、その価値を理解していただくことを目指します。

相手がその提案に価値を感じたとしても、あなたから買う理由がなければ、他の商品・サービスに代替されてしまうかもしれません。そのため、プレゼンテーション(提案)を通じて、商品やサービスの価値を理解していただくだけではなく、「あなたから買いたい」と思ってもらうことが大切です。

プレゼンテーション(提案)を成功させるために抑えておきたいポイントは、大きく8つあります。

  • ニーズの全容の再確認
  • ニーズの優先順位の確認
  • ゴールを実現する解決策の提示
  • ・解決策の合意形成
  • 商品・サービスの特性と価値について説明
  • スケジュールプランの提示(進め方)
  • 価格プランの提示(複数プランを提示)
  • 抵抗の排除(不審・不満・誤解の克服)

提案を成功させるための8つのポイントの詳細に関しましては、別記事「営業における提案のコツと提案を成功させるための8つのチェックポイント」にまとめております。合わせてご覧ください。

クロージング

五つ目のステップは、クロージングです。クロージングは、事前準備→導入アプローチ(アイスブレイク)→ヒアリング→提案を経て、お客さまの購入意思を確認するためのステップです。ヒアリングや提案のステップでどれだけ上手くいったとしても、クロージングが上手くいかなければ、成約にいたりません。

クロージングの流れとしては、

  • クロージングを行う(反応を確認する)
  • 決裁者・影響者への面談の依頼
  • 契約に向け、双方の行動を整理する
  • 次のステップに向けた行動の依頼

といった流れになります。

お客さまが商品やサービスに納得し、購入の意思を示せば商談は締めくくりとなります。しかし、相手によっては、なかなか購入の意思を示していただけないこともあります。その場合、契約をするか、あるいは決裁者と話し合う機会を設けてもらうなど、何らかの行動をお客さまに約束してもらい、商談を前進させることが大切です。

また、商品やサービスを購入の意思をもらったとしても、それで終わりではありません。購入したお客さまが利用を開始するまでに迷うことがないように、契約に向けた双方の行動の整理や、利用開始などの次のステップに向けた行動の依頼、自社のサポート窓口やカスタマーサクセス担当者の紹介など、抜け漏れがなく対応するようにしましょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

本記事では、法人営業の特徴や、法人営業を実践するための手順について紹介してきました。

営業活動を通じ、自社の商品やサービスをお客さまに購入してもらうということは、購入したお客さまの期待に応えることに責任を持つということでもあります。

相手と同じ目線から「一緒に頑張りましょう」と背中を押してあげ、お客さまの成功に向けて一緒に頑張ることができるような、パートナー型の営業スタイルを目指しましょう。

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また、組織的に受注数を増やすためには、営業力を磨くことも大切ですが、商談を効率的に生み出すBtoBマーケティングの仕組みについて理解しておくことも大切です。

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最後までご覧いただきありがとうございました。