【目的別】作成するホワイトペーパーの種類と選び方を紹介

コンテンツマーケティングの主要コンテンツとして、ホワイトペーパーは多くの企業に作成・活用されています。しかし、ホワイトペーパーには様々な種類があります。利用目的に合わせた種類を選び、適切なアプローチを取ることが不可欠です。

この記事では、ホワイトペーパーの種類と選び方に焦点を当て、目的別に作成するホワイトペーパーの種類と選び方を紹介します。

ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーとは、専門的な知識やノウハウ、調査情報などを冊子型にまとめたもので、主にウェブサイト上でのダウンロードコンテンツとして活用されます。

誰にでも経験があることだと思いますが、何か知りたいことがあれば検索エンジンを使って情報を調べていきます。自社ビジネスの見込み客が問題を理解し、解決策を探す段階で、高品質なホワイトペーパーを提供することができれば、信頼性を高め専門性や知識をアピールできます。

ホワイトペーパーの役割

ホワイトペーパーは、ウェブサイトにアクセスした見込み客の連絡先情報を収集するために重要な役割をはたします。見込み客がウェブサイト上からホワイトペーパーをダウンロードできるようにしておき、ダウンロードする際にフォームに連絡先情報を入力、企業側からのコミュニケーションに同意してもらうようにします。

この仕組みを整えることで、企業はウェブサイト上から見込み客の連絡先を獲得することができ、その後のマーケティングや営業のアプローチにつなげることが出来るようになります。

ホワイトペーパーの活用に関しましては、別記事「ホワイトペーパーを活用したマーケティングで成果を上げるためのポイント」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

ホワイトペーパーの種類

ホワイトペーパーには様々な種類があります。本記事では、BtoBマーケティングで作成・活用されることが多い、6種類のホワイトペーパーのタイプについて紹介します。

用語集

一つ目は、用語集タイプのホワイトペーパーです。用語集タイプのホワイトペーパーは、特定の業界、分野、または技術に関する用語や概念を解説するためのコンテンツ形式です。見込み客が特定の専門用語や知識に関する理解を深めるのに役立ちます。

用語集タイプのホワイトペーパーは、特定の業界や分野に関連する情報を提供するために使用されます。見込み客が専門用語を理解するための手助けとなるだけでなく、ホワイトペーパーの発信元であるあなたの会社がその業界や分野に精通していることをアピールするのに役立ちます。

新しい環境(業種、または職種など)で働きはじめたばかりのビギナーの方に好んでダウンロードされる傾向にあります。

調査レポート

二つ目は、調査レポートタイプのホワイトペーパーです。調査レポートタイプのホワイトペーパーは、特定のトピックや業界に関する調査結果を提供するコンテンツ形式です。見込み客が特定のトピックや業界についての新しい情報、統計データ、市場動向、トレンドを把握するのに役立ちます。

調査レポートタイプのホワイトペーパーは、見込み客がデータに基づいた判断を行い、ビジネス戦略を立てるのに役立ちます。そのため、信頼性のある情報源からのデータを使用して作成することが大前提となります。信頼性と専門性をアビールするのに役立ちます。

データに基づいた判断を行い、意思決定プロセスに関与するプロフェッショナルや意思決定者の方に好んでダウンロードされる傾向があります。

ノウハウ

三つ目は、調査レポートタイプのホワイトペーパーです。ノウハウタイプのホワイトペーパーは、特定の領域の専門家や業界内の実務者が培ってきた経験やノウハウを提供するコンテンツ形式です。見込み客に特定の課題や問題の解決方法、ベストプラクティス、実務上のヒントなどについて学ぶことができます。

ノウハウタイプのホワイトペーパーは、見込み客に実用的な価値を提供するため、特定のスキルや知識を向上させ、業務の効率性を高めるのに役立ちます。さまざまな切り口でノウハウを提供できるので、自社の考え方や独自性をアピールするのに役立ちます。

製品資料

四つ目は、製品資料タイプのホワイトペーパーです。製品資料は、特定の製品やサービスに焦点を当て、その製品やサービスに関する詳細情報を提供するコンテンツ形式です。これらのホワイトペーパーは、通常、企業が開発・提供する製品やサービスの特長、機能、技術的な仕組み、利点、使用方法、導入事例、価格設定などについて詳細に説明します。

製品資料は、見込み客にとっても検討や購入の段階で非常に重要な情報源になります。見込み客は製品資料の情報に基づいて比較・検討し、購入を決めます。したがって、製品資料には、比較・検討し、購入を決めるために必要な情報を網羅している必要があります。

事例集

五つ目は、事例集タイプのホワイトペーパーです。事例集タイプのホワイトペーパーは、商品やサービスの具体的な導入事例を紹介するコンテンツ形式です。実際の顧客がどのように利用し、どのような価値を感じているのかを見込み客に知ってもらうのに役立ちます。

事例集は、信頼性と説得力を高め、見込み客に商品やサービスの実際の効果を理解してもらうのに役立ちます。見込み客側も、他の成功事例を参考にして、自社の課題や目標に対する解決策になり得るのかを評価・判断することができます。BtoB市場で効果的であり、他社と比較検討する際の情報源として活用されます。

マニュアル集

六つ目は、マニュアル集タイプのホワイトペーパーです。マニュアル集は通常、専門知識やスキルが必要なタスクやプロセスに関連して作成されます。具体的な手順、ベストプラクティス、ヒント、テクニカルな情報などが含まれ、特定の作業を遂行する際に参考にできるようになっています。

例えば、ソフトウェアのインストールガイド、テクニカルなトラブルシューティング手順、製品の最適な使用方法に関する情報、特定の業界規制に従う方法などが、マニュアル集ホワイトペーパーの一部として提供されます。

【購買プロセス別】ホワイトペーパーに求められる内容

同じ見込み客が対象であったとしても、購買プロセスの進み度合いによってホワイトペーパーに求める情報は変化していきます。ここからは、購買プロセス別にホワイトペーパーに求める情報について紹介します。

潜在層(認知)

はじめに、潜在層(認知)向けのホワイトペーパーに求められる内容について説明します。この段階の見込み客は、まだ特定の製品やサービスについての深い知識を持っておらず、問題や課題の理解が浅いことが多いです。

そのため、潜在層(認知)向けのホワイトペーパーには、問題への認識を高め、製品やサービスに関心を持たせるための内容が求められることになります。潜在層(認知)向けのホワイトペーパーは、業務上の知識やノウハウとして活用できるものが好まれます。

できれば、新しい見込み客の興味を引き、問題と解決策についての教育を行い、関心を持たせる役割を果たせるものが望ましいと言えます。見込み客にとって役立つ内容であれば、発信元であるあなたの会社に対する安心や信頼につながります。

顕在層(興味・関心)

次に、顕在層(興味・関心)向けのホワイトペーパーに求められる内容について説明します。この段階の見込み客は、既に問題解決の段階にあり、具体的なアクションを起こすことを検討していることが多いです。

そのため、顕在層(興味・関心)向けのホワイトペーパーには、発生し得る問題、問題解決のためのアプローチ方法やアプローチ方法の種類、失敗しないためのポイントなどのノウハウを提供し、意思決定をサポートするための内容が求められることになります。見込み客の抱えている悩みや課題に対し、具体的な解決策を提示することができれば、発信元であるあなたの会社に対する安心や信頼につながります。

検討層(比較・検討)

続いて、検討層(比較・検討)向けのホワイトペーパーに求められる内容について説明します。この段階の見込み客は、既に問題解決のためのアプローチ方法や購入する商品やサービスを比較・検討している段階にあり、最適な選択を行うために情報を集めていることが多いです。

そのため、検討層(比較・検討)向けのホワイトペーパーは、比較と評価の段階で必要とする情報を提供し、意思決定をサポートするための内容が求められることになります。自社にあった商品・サービスの選び方や、最適な意思決定を行うための手引書、競合製品との比較資料、稟議の書き方、利用者の声、利用者からの評価、仕様などの情報が好まれます。特に、既存顧客からの高評価を提示することができれば、あなたの会社や商品・サービスに対する安心や信頼につながります。

購入層(購入・利用)

さいごに、購入層(購入・利用)向けのホワイトペーパーに求められる内容について説明します。この段階では見込み客は既に商品やサービスを購入して顧客となっており、利用段階で求められる情報を提供することになります。

そのため、商品やサービスの設定手順、ソフトウェアのインストールガイド、セットアップの方法、ベストプラクティスなどが含まれます。また、顧客が自分自身ではたどり着きづらい便利な機能や活用方法、利用後の分析・評価・改善のための方法なども提供できると相手に喜ばれ、あなたの会社や商品・サービスに対する安心や信頼につながります。

【目的別】ホワイトペーパーの選び方

前述した通り、ホワイトペーパーの種類やスタイルは多岐にわたり、購買プロセス別にそれぞれ異なる見込み客の興味・関心に合わせて設計する必要があります。

ここからは、目的別に作成するホワイトペーパーの選び方について紹介します。それぞれの目的に適した情報提供の内容は以下の通りです。

リード獲得(リードジェネレーション)

まずは、リード獲得(リードジェネレーション)を目的にする際のホワイトペーパーの選び方です。リード獲得(リードジェネレーション)を目的とする場合、獲得するリードの量と質、どちらを重要視するかによって適したホワイトペーパーの内容や種類は変化します。

◎獲得するリードの量を重視する場合
獲得するリードの量を重視する場合、潜在層(認知)向けの内容でホワイトペーパーを作成した方が目的を達成しやすくなります。ほとんどの場合(特にBtoBの場合)、見込み客の割合は、潜在層(認知):顕在層(興味・関心):検討層(比較・検討)で90:9:1くらいになります。

この場合、見込み客があなたのブランドと業界についての理解を深めるのに役立つ情報を提供します。業界のトレンド、市場の課題、業界の用語などに焦点を当てましょう。そのため、用語集や調査レポートなどの形式でホワイトペーパーを作成することがおすすめです。

○用語集
用語集は、見込み客が業務上必要になる専門用語を網羅的にまとめることができるため、コンテンツSEOに取り組んでいる場合などには、さまざまなSEO記事にコンバージョンポイントとして活用することができます。ただし、時間と手間を掛ければ誰でも作成できるコンテンツになるため、競合他社との差別化には繋がりづらいです。

○調査レポート
調査レポートは、PR(プレスリリース)や広告による拡散が期待できます。市場調査の結果をまとめたコンテンツには客観性が担保されており、PR(プレスリリース)に取り上げられやすいという特徴があります。上手く複数のメディアに取り上げてもらうことができれば、リード獲得はもちろんの事、情報への安心感・信頼感も高まります。また、独自の調査レポートは競合他社が発信するコンテンツとの差別化にも繋がりやすく、広告で集客する際のフックとしても活用できます。

◎獲得するリードの質を重視する場合
獲得するリードの質を重視する場合、顕在層(興味・関心)や検討層(比較・検討)向けの内容でホワイトペーパーを作成した方が目的を達成しやすくなります。

この場合、ノウハウタイプや事例集タイプのホワイトペーパーを作成することがおすすめです。見込み客の課題に焦点を当てたコンテンツを提供し、解決策や解決事例を紹介します。

○ノウハウ
ノウハウタイプのホワイトペーパーは、見込み客の課題と解決策に焦点を当てたコンテンツ、最適な商品を見つけるための手順、他社製品との比較や選定ポイント、稟議の書き方など、さまざまな切り口でノウハウをまとめた内容です。このような内容のホワイトペーパーをダウンロードする見込み客は顕在層(興味・関心)や検討層(比較・検討)の可能性が高く、商談につながりやすいと考えられます。

○事例集
事例集タイプのホワイトペーパーは、利用者からの評価、導入に至った経緯、選定のポイントなどをインタビュー形式でまとめたような内容です。事例集タイプのホワイトペーパーをダウンロードする見込み客も顕在層(興味・関心)や検討層(比較・検討)の可能性が高く、商談につながりやすいと考えられます。

上記のような理由から、リード獲得(リードジェネレーション)を目的とするホワイトペーパーを作成する場合、まずは獲得するリードの量と質、どちらを重要視するかを決めてから、ホワイトペーパーの内容や活用方法を選んでいくのが良いでしょう。

リードジェネレーションに関しましては、別記事「リードジェネレーションとは?リードを獲得するための代表的な手法まとめ」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

リード育成(リードナーチャリング)

次に、リード育成(リードナーチャリング)を目的にする際のホワイトペーパーの選び方です。リード育成(リードナーチャリング)を目的とする場合には、潜在層(認知)を顕在層(興味・関心)に育成する、または顕在層(興味・関心)を検討層(比較・検討)に育成するためのアプローチに活用できる内容であることが大切になります。

◎潜在層(認知)を顕在層(興味・関心)に育成する場合
潜在層(認知)を顕在層(興味・関心)に育成する場合、業務上の役に立つ知識やノウハウの提供、業務上発生し得る問題についての情報を提供し、興味・関心を高めていくためのアプローチを行います。

この場合、ノウハウや調査レポート形式でのホワイトペーパーを作成することがおすすめです。見込み客が問題や課題を理解し、解決策を探すのに役立つ情報を提供しましょう。

○ノウハウ
ノウハウタイプのホワイトペーパーで作成する場合、業務で発生する課題や解決策について自社の知見やノウハウをもとに作成します。課題別、あるいは職種別や業種別など、焦点を絞った内容で作成すれば、見込み客に自分事として捉えてもらえる可能性が高まります。

○調査レポート
調査レポートタイプのホワイトペーパーを作成する場合も同様に、特定の職種や業種別など、焦点を絞った内容で調査を実施して作成すれば、見込み客が自分事として内容を捉える可能性が高まります。

注意点としては、売りっ気を出さないことです。あくまで見込み客側から見たときに問題や課題を理解、解決策を探すのに役立つ情報がまとめられていることが大切です。自社の商品やサービスの紹介は必要最低限に留めておきましょう。

商品やサービスの購入を具体的に検討していない、問題解決のために何かしようと思っていない状態の見込み客に対して売りっ気を出してしまうと、信頼関係を損なう可能性が高まるという別の問題が生まれてしまいます。

◎顕在層(興味・関心)を検討層(比較・検討)に育成する場合
顕在層(興味・関心)を検討層(比較・検討)に育成する場合、特定の課題や解決策に焦点を当てたコンテンツを提供します。そして、課題の解決策として商品やサービスの情報を提供し、興味・関心を高めていくためのアプローチを行います。

この場合、ノウハウタイプや事例集タイプのホワイトペーパーを作成することがおすすめです。見込み客の課題に焦点を当てたコンテンツを提供し、課題の解決策として商品やサービスを紹介します。

○ノウハウ
ノウハウタイプのホワイトペーパーは、具体的な課題に取り組む際に役立つ手順や情報を提供し、見込み客が解決策として商品やサービスを認識することを支援します。

ダウンロードする見込み客は、既に課題の解決に対して一定の関心を持っており、解決策として商品やサービスの購入を検討している可能性が高いです。

商品やサービスの情報を収集しはじめる段階から情報提供を開始することができれば、関心を深め、他社よりも早いタイミングで商談につなげることができるでしょう。ノウハウタイプのホワイトペーパーは、リードナーチャリングにおいても非常に有用なツールです。

○事例集
事例集タイプのホワイトペーパーは、実際の利用者の評価や成功事例、製品やサービスの導入経緯、選定のポイントなどの情報を提供し、見込み客が他社と比較し、最適な商品やサービスを選択することを支援します。

ダウンロードする見込み客は、既に自社の商品やサービスに対する興味や関心がある可能性が高いため、商談につながりやすい見込み客だと考えられます。実績や成功事例を通じて、見込み客の興味や関心をより高め、購入につなげていくのに役立つでしょう。

リードナーチャリングに関しましては、別記事「リードナーチャリングとは?実施するメリットと設計する手順をわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

リード選別(リードクオリフィケーション)

続いて、リード選別(リードクオリフィケーション)を目的にする際のホワイトペーパーの選び方です。リード選別(リードクオリフィケーション)を目的にする場合、購買プロセス別に対応したホワイトペーパーを見込み客にダウンロードしてもらうことで、見込み客がどのような状況に置かれているのかを見極めます。

この場合、購買プロセス別に対応できる複数のホワイトペーパーを事前に作成しておく必要があります。購買プロセス別にホワイトペーパーを設計することで、見込み客のニーズに合わせた情報提供が可能となります。また、適切なフォローアップを行うことができます。

前述したポイントを参考に、潜在層(認知)、顕在層(興味・関心)、検討層(比較・検討)、購入層(購入・利用)別にホワイトペーパーを作成しましょう。

リードクオリフィケーションに関しましては、別記事「リードクオリフィケーションとは?具体的な方法を事例付きでわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

商談・クロージング

ホワイトペーパーは、商談・クロージングにも活用できます。商談・クロージングでの活用を目的とする場合は、購入の意思決定に活用できる内容であることが大切になります。

確かな情報に基づいた意思決定は、購入検討において重要なステップの一つです。見込み客が商品やサービスの購入を決めるまでには、機能、仕様、利点、競合他社との比較、導入事例などの情報が必要となります。これらの情報が提供できれば、商談・クロージングの成約率は向上します。

商談・クロージングでの活用を目的とする場合、商品やサービスに対する理解度を高める内容か、見込み客の社内申請をサポートする内容か、どちらを重視するかによって適したホワイトペーパーの内容や種類は変化します。

◎商品やサービスに対する理解度を高める内容の場合
商品やサービスに対する理解度を高める内容の場合、製品の機能、仕様、利点、導入事例、価格などの情報を提供し、商品やサービスに対する理解度を高めていくためのアプローチを行います。この場合、製品資料やマニュアル、事例集タイプのホワイトペーパーを作成することがおすすめです。

○製品資料
製品資料は、購入検討段階や最終的な決定プロセスにおいて、見込み客にとって極めて重要な情報源です。見込み客は、製品資料から得られる情報をもとに、製品の比較や検討を行い、最終的な購入判断を下します。そのため、製品資料は、購入意思形成に向けて必要な情報を包括的に提供する必要があります。

○マニュアル集
マニュアル集は通常、専門知識やスキルが必要なタスクやプロセスに焦点を当てて制作されます。具体的なステップ、最適な方法、有用なアドバイス、テクニカルなガイダンスなどが含まれ、見込み客が特定の作業を効果的に実行する際に参照できるようしておきます。

○事例集
事例集タイプのホワイトペーパーは、実際の利用者の体験や評価、製品導入の背後にあるストーリーを、インタビュー形式で詳細に紹介するコンテンツです。これらの事例を巧みに活用することにより、具体的な成功ストーリーや製品の信頼性を伝え、商談を成功へ導くことが可能となります。

◎見込み客の社内申請をサポートする内容の場合
見込み客の社内申請をサポートする内容の場合、競合製品との比較データや導入に関する調査結果など、購入の意思決定を助ける情報を提供することや、予算獲得や提案書の作成手法に焦点を当て、社内で購入申請を行うことを支援するアプローチが行われます。比較資料や調査レポート、またはノウハウ提供型のホワイトペーパーを作成することが有効です。

○調査レポート
比較データや調査結果の提供によって、見込み客にとって情報が透明になります。この透明性は、見込み客が製品やサービスをより詳しく理解し、他の選択肢と比較できるようになる上で重要な要素です。その結果、見込み客は事実に基づいた意思決定を行うことができます。

このような情報提供は、信頼を築くための重要なステップでもあります。見込み客は提供されたデータに対して信頼を感じ、情報提供者に対しても信頼感が高まります。また、比較データや調査結果は、見込み客の購入検討を後押しし、購入の決断をサポートする役割を果たします。

○ノウハウ
予算獲得や提案書作成は専門的なタスクであり、多くの人にとっては複雑なプロセスです。ノウハウを提供することによって、見込み客が社内で購入申請を行うことを支援し、成約率を高めることにつながります。

予算獲得や提案書作成に関するノウハウ提供は、その分野での専門知識を持っていることをアピールする手段にもなります。見込み客に有用な情報を提供することで、信頼の構築を図ることができます。

商談・クロージングに関しましては、別記事「営業のクロージングとは?クロージングまでの流れと成約率を向上させるためのコツ」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

サポート・カスタマーサクセス

サポート・カスタマーサクセスでの活用を目的にする際のホワイトペーパーの選び方です。ホワイトペーパーは通常、リードジェネレーションに使用されると思われがちですが、サポートやカスタマーサクセス業務にも非常に有用なツールになり得ます。

サポート業務におけるホワイトペーパーの活用方法を以下のトピック別に詳しく説明します。

◎サポート業務に利用する場合
サポート業務に利用する場合、マニュアル形式のホワイトペーパーを中心に、実際の利用手順に焦点をあて、導入や定着の支援につながる情報を提供します。

例えば、導入支援が目的であれば製品やサービスの効果的な導入プロセスに焦点を当て、新しいユーザーが製品やサービスをスムーズに導入できるようにサポートします。定着支援が目的であれば、より効果的に製品やサービスを使用する方法を示すことにより、顧客の利用率が向上し、製品やサービスの定着率が高まります。

◎カスタマーサクセス業務に利用する場合
カスタマーサクセス業務に利用する場合、アップセルやクロスセルしたい商品やサービスの製品資料や事例を中心に、購入検討に促すための情報を提供します。

例えば、既に購入している商品やサービスに関連する新たな商品を提案したり、既に利用している商品やサービスのアップグレード版を提案したりと、既存顧客に対して新たな価値を提案し、アップセルやクロスセルの機会を創出します。これにより、既存の顧客が他の関連製品やサービスに興味を持ち、購入につなげることができます。ホワイトペーパーは、顧客との関係を深め、売上を拡大する重要なツールとなります。

サポート・カスタマーサクセスに関しましては、別記事「カスタマーサクセスとは何か?カスタマーサポートとの違いを解説します」に詳しくまとめております。合わせてご覧ください。

コツ・留意点

ホワイトペーパーを作成し、活用するためのコツ・留意点です。

質の高い情報を提供する

一つ目のコツ・留意点は、質の高い情報を提供することです。見込み客が解決策を探す段階で質の高い情報を提供することができれば、信頼性を高め専門性や知識をアピールできます。質の高い情報を提供することは、長期的な信頼関係の構築にもつながります。

反面、質の低い情報を提供してしまうと、見込み客の期待を満たすことができず、信頼関係を損なう可能性があります。

購買プロセスに沿った内容で作成する

二つ目のコツ・留意点は、購買プロセスに沿った内容で作成することです。購買プロセスに沿った内容で作成することができなければ、見込み客が求める情報との乖離が発生してしまい、見込み客の興味や関心を満たせない可能性が高くなります。購買プロセスに沿った内容で作成することができれば、見込み客の興味や関心を満たせる可能性が高くなります。

また、ホワイトペーパーは、購買プロセスに沿った内容で複数作成しておくことをおすすめします。リード選別の項目で説明したように、購買プロセス別にホワイトペーパーを設計することで、見込み客のニーズに合わせた情報提供が可能となり、かつ適切なフォローアップを行うことができます。

職種別/業種別に作成するとより効果的

二つ目のコツ・留意点は、職種別/業種別に作成するとより効果的だということです。職種別/業種別など、焦点をより絞ってコンテンツを作成することによって、該当するターゲットが読んだ際により当事者意識を持って内容を読んでくれる可能性があります。

反面、職種別/業種別などに焦点を絞ることによって、ターゲットの数も絞られることになるため、ターゲットを絞ってアプローチの効果を高めたい場合など、活用のタイミングやアプローチ方法を検討した上で作成しましょう。

さいごに

本記事では、ホワイトペーパーの種類と選び方に焦点を当て、目的別に作成するホワイトペーパーの種類と選び方を紹介いたしました。ホワイトペーパーを作成・活用する際の参考になれば幸いです。

当社ではSEO記事、ホワイトペーパー、メルマガなどのコンテンツ作成や運用を一括でご支援するコンテンツマーケティング支援サービスのプランをご用意しております。

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