マーケティング用語を解説します|「へ」から始まる用語編

マーケティング用語の多くはカタカナ用語であり、種類が多く、類似している用語も多いです。新しい用語も頻繁に登場するため、意味がよくわからないまま使っている用語も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、マーケティングや営業の現場で耳にすることが多い基本的なマーケティング用語を中心に、その意味を解説していきます。

「へ」から始まるマーケティング用語

今回は、マーケティングに関する基本的な用語を中心に、「へ」から始まるマーケティング用語についてまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。

ベンチマーキング

ベンチマーキングは、企業や組織が自身の業績やプロセスを他の企業や組織と比較し、最も優れた方法やプラクティスを特定し、改善するための手法です。ベンチマークとは、比較基準や基準値のことであり、ベンチマーキングはその比較基準を利用して自己の状況を測定し、優れたパフォーマンスを達成するための目標を設定します。

ベンチマーキングは、以下のような利点を持っています。

◎ベストプラクティスの特定
他の企業や組織との比較により、成功している方法やプラクティスを明らかにすることができます。これにより、最も効果的な戦略や手法を見つけることができます。

◎パフォーマンス向上
自身のパフォーマンスを他の企業と比較することで、自己の強みや改善の余地を明確にすることができます。これにより、優れたパフォーマンスを達成するための目標を設定し、改善活動を進めることができます。

◎プロセス改善
他の企業が利用している効果的なプロセスや手法を学ぶことで、自身のプロセスを見直し、改善することができます。これにより、効率性や品質の向上、コスト削減などの効果が期待できます。

ベンチマーキングの手法には、以下のような種類があります。

◎内部ベンチマーキング
同じ組織内の異なる部門やプロセスを比較する手法です。例えば、販売部門と生産部門を比較して、共通の目標を設定することができます。

◎競争ベンチマーキング
競合他社と自社を比較する手法です。競合他社の成功事例や優れたプラクティスから学び、自社の競争力を向上させることができます。

◎機能ベンチマーキング
同じ業界の他の企業や組織と自社を比較する手法です。業界のベストプラクティスを活用し、自社の業績やプロセスを改善することができます。

◎研究ベンチマーキング
異業種や業界外の企業や組織と比較する手法です。他業界の新しいアイデアや革新的な手法を取り入れることで、自社の競争力を高めることができます。

ベンチマーキングは、組織が競争力を維持し、持続的な成長を達成するための重要な手法です。正確なデータと分析を通じてベンチマークを行い、改善のための具体的なアクションプランを策定することが重要です。

ペイドメディア

ペイドメディアは、広告主が有料で広告枠を購入し、自社や製品、サービスを宣伝・露出するメディア形式のことを指します。広告主は一定の費用を支払い、自社のメッセージを特定のメディアチャネルで表示・配信することができます。

ペイドメディアは、以下のような形態で存在します。

◎ディスプレイ広告
ネット上のサイトやアプリ内に表示される、バナーやポップアップ広告などの形式の広告です。主に視覚的なインパクトを与えることを目的にします。

◎検索エンジン広告
検索エンジンの検索結果ページ上に表示される広告です。主にキーワードに基づいて表示され、関連性の高い検索結果としてユーザーに表示されます。

◎ソーシャルメディア広告
ソーシャルメディアプラットフォーム(Facebook、Instagram、Twitterなど)上で表示される広告です。ターゲットユーザーの関心や行動に基づいた広告ターゲティングが可能です。

◎ネイティブ広告
サイトやアプリ内のコンテンツに調和した形式の広告です。一般的には広告とはわかりづらく、ユーザーとコンテンツの一体感を持たせることで、より自然な広告体験を提供します。

◎ビデオ広告
オンライン動画プラットフォームやソーシャルメディア上で動画として表示される広告です。テレビCMと同様に視覚的な効果を高めることができます。

ペイドメディアを利用することで、広告主はターゲットオーディエンスに対してより効果的にリーチし、ブランド認知度の向上や売上げの拡大などの効果を期待することができます。

ペイドメディアについては、別記事「トリプルメディアとは?トリプルメディアの長所短所、進化系のPESOモデルについて」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

ペイパークリック(PPC)

ペイパークリック(PPC)は、広告主が自社の広告を掲載するために検索エンジンやソーシャルメディア、サイトなどのディスプレイネットワーク上で料金を支払う広告モデルです。

PPC広告は、特定のキーワードやターゲットとなるデモグラフィック、興味関心に合致するユーザーに対して表示されます。広告主は、キーワードやデモグラフィックの設定、広告テキストや画像の作成、予算設定などを行い、自社の広告が表示される際にクリックごとに料金を支払います。

PPC広告は、検索エンジン上の検索結果の最上部やサイドバーに表示される場合があります。また、ディスプレイネットワーク上では、関連するサイトやアプリ内で広告が表示されることもあります。

利点の一つは、広告主が表示される広告に対してクリックされた場合にのみ料金が発生することです。これにより、効果的な広告運用と予算管理が可能となります。さらに、リアルタイムの分析とデータ提供を提供し、広告の効果を評価して改善するための情報を提供してくれます。

PPC広告のプロバイダには、GoogleのGoogle Ads(旧Google AdWords)、MicrosoftのBing Ads、ソーシャルメディアプラットフォームのFacebook AdsやInstagram Adsなどがあります。広告主にとって効果的なマーケティング手法であり、ターゲットユーザーに直接アプローチし、目標のコンバージョンや売上を達成するためのツールとして活用されています。

ペネトレーションプライス

ペネトレーションプライスは、新たに市場に参入する製品やサービスに対して低価格を設定し、市場シェアを確立するための価格戦略です。低価格により競合他社との差別化を図り、新規顧客を獲得することが期待されます。

ペネトレーションプライスは、以下のような利点を持っています。

◎市場シェアの確立
低価格は、既存の顧客や競合他社の取引先を引きつけ、市場シェアを確立する手段として機能します。

◎商品の知名度の向上
低価格により、消費者の関心を引き付けることができ、製品やサービスの認知度を向上させることができます。

◎モメンタムの構築
低価格を提供することにより、急速な販売拡大が可能となり、顧客の関心を引き続けることができます。

ただし、ペネトレーションプライスにはいくつかの考慮事項もあります。

◎収益性の課題
低価格を提供することにより、利益率が低下する可能性があるため、収益性を確保するための努力が必要です。

◎競合他社の反応
競合他社が反応して低価格戦略に参加することが予想されるため、市場競争が激化する可能性があります。

◎価格上昇の困難
低価格戦略から価格を引き上げることは難しいため、長期的な収益性を確保するためのプランニングが必要です。

ペネトレーションプライスは、新たな市場に参入する際の価格戦略として有効な手法ですが、注意深い計画と戦略の策定が必要です。市場環境や競合他社の影響を十分に分析し、最適な価格設定を行うことが重要です。

ペルソナ

ペルソナとは、マーケティングや広告、製品開発などの分野で使用される概念で、ある商品やサービスの潜在的な顧客層を具体的な人物像として表現したものです。

データに基づいて作成され、その商品やサービスに興味・ニーズを持ちそうな特定の人々を代表するイメージとして描かれます。ペルソナは、性別、年齢、家族構成、職業、趣味・嗜好、ライフスタイルなどの個人的な特徴や情報で詳細に設定されます。

ペルソナの作成は、企業やマーケターがターゲット市場を把握し、より効果的なマーケティング戦略を立てるために重要な役割を果たします。ペルソナを理解することで、広告や宣伝活動のターゲティングやコミュニケーションの調整、製品やサービスの開発や改善など、戦略的な意思決定を行うことが可能になります。

ただし、ペルソナはあくまで仮想のイメージであり、実際の個々の消費者を完全に網羅するものではありません。そのため、ペルソナは市場調査や顧客のフィードバックと絶えず照らし合わせながら、常に修正や改善を加える必要があります。

ペルソナについては、別記事「ペルソナ設定とは?BtoBマーケティングにおけるペルソナ設定と活用のコツ」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

ページビュー(PV)

ページビュー(PV)は、サイトやオンラインメディアにおいて、ユーザーが特定のページを閲覧した回数を表す指標です。PVは、サイトのトラフィック量を測るために使用される一般的な指標のひとつであり、マーケティングや広告、ウェブ解析などの分野で重要な情報となります。

ユーザーがページを読み込むときにカウントされ、ユーザーが同じページを何度も再読み込みした場合でも、それぞれの再読み込みが別々のPVとしてカウントされます。また、同じユーザーが複数のページを閲覧した場合には、各ページビューが別々にカウントされます。

サイトの人気やアクティビティのレベルを示す重要な指標ですが、特定のユーザーが何度も同じページを閲覧するためにPV数が増加することもあります。そのため、単一の指標としてだけではなく、他の指標や分析と組み合わせて解釈する必要があります。

PV数は、サイトのデザインやコンテンツの評価、広告キャンペーンの成功度合い、ページのパフォーマンス改善の目標設定などに活用されます。また、PV数は収益や広告収入の計算にも使用されることがあります。

さいごに

以上、今回はマーケティングや営業の現場でよく使われるマーケティング用語について「へ」から始まる用語編と題し、お届けしました。次回は「ほ」から始まるマーケティング用語についても解説したいと思います

さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。

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