マーケティング用語の多くはカタカナ用語であり、種類が多く、類似している用語も多いです。新しい用語も頻繁に登場するため、意味がよくわからないまま使っている用語も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、マーケティングや営業の現場で耳にすることが多い基本的なマーケティング用語を中心に、その意味を解説していきます。
目次
「な行」のマーケティング用語
今回は、マーケティングに関する基本的な用語を中心に、「な行(な〜の)」のマーケティング用語についてまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。
ナショナルブランド
ナショナルブランドとは、ある国や地域、企業などによって作られた商品やサービスのブランドを指します。知名度や信頼性の高さが特徴であり、国民の支持を集めることが多いため、企業が商品を展開する上で重要なブランド戦略の一つとされています。
例えば、日本の代表的なナショナルブランドには、トヨタ、ソニー、パナソニック、資生堂、ユニクロなどがあります。
ナーチャリング(リードナーチャリング)
ナーチャリング(リードナーチャリング)とは、見込み客(リード)に対して、興味・関心を持ち維持するためのアプローチや、情報提供・フォローアップなど、継続的な関係構築を行うことです。つまり、リードを見込み客から購入意欲のある顧客へと育成するための取り組みです。
顧客が購入意欲を持つまでに、何度も接触や情報提供を行い、真の顧客へと導くための施策が必要です。これにより、企業は効率的に良質なリードを確保し、ロイヤルティを高めることができます。
最近では、AIや自動化マーケティングツールの導入により、リードナーチャリングがよりスムーズかつ迅速に実行できるようになっています。
ナーチャリングについては、別記事「リードナーチャリングとは?実施するメリットと設計する手順をわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
ナビゲーションメニュー
ナビゲーションメニューとは、ウェブサイトやアプリケーションなどの画面上に表示される、ページや機能をリスト化したメニューのことです。ユーザーがサイト内で必要な情報や機能を効率的に探し出すために、一般的にはページトップや左サイドバーに表示されることが多いです。
ナビゲーションメニューには、ページのカテゴリーやサイト構成、あるいは重点を置くページ・機能などを示すことが多いです。また、ホバーやドロップダウンなどの機能を追加して、使いやすさを高めることもあります。
ナレッジ
ナレッジとは、知識・情報・経験・ノウハウなど、人や組織が持つあらゆる知的資産のことを指します。ナレッジは、業務の改善や問題解決、アイデアの創出などに役立ちます。
企業などの組織においては、社員が持つナレッジの共有化・蓄積・活用が重要であり、組織の競争力を高めるためにも必要なものとされています。近年では、情報技術の進歩に伴い、ナレッジマネジメントシステムや人工知能技術を活用したナレッジマネジメントの取り組みが進んでいます。
ナレッジマネジメント
ナレッジマネジメントとは、企業や組織において、組織全体や部署間、または個人間で持つ知識や情報、経験、ノウハウなどの資産を共有・活用し、経営成果を高めるための取り組みを指します。
具体的には、以下のような取り組みが行われます。
・ナレッジの蓄積・共有・活用
従業員や顧客から得られた情報や知識をデータベースやメールやSNSを活用して蓄積・共有し、問題解決や業務改善などに役立てます。
・ナレッジの創造・結集
従業員の創意工夫やアイデアをクリエイティブに収集して、より高度なナレッジを創造・結集していきます。
・ナレッジの構築・整理・分類・鑑定
蓄積・共有したナレッジを整理・分類し、正確かつ有用な情報として構築します。また、正確・有用かつ信頼性の高さを確保するため、鑑定作業も必要です。
・ナレッジの活用による経営成果の向上
ナレッジを活用することによって、従業員の業務効率化、品質向上、新商品や新サービスの開発、顧客満足度の向上など、経営成果の向上が期待されます。
以上のように、ナレッジマネジメントは、企業や組織にとって非常に重要で、競争優位性を得るためにも必要とされる取り組みです。
内部対策(SEO内部対策)
内部対策(SEO内部対策)とは、自社サイトの内部構造や内容を改善して、検索エンジンによる評価を良くすることを指します。具体的な対策には以下のようなものがあります。
・キーワードの適切な配置
キーワードをページタイトルやメタディスクリプション、見出しタグなどに適切に配置することで、検索エンジン上位表示を狙うことができます。
・URLの最適化
URLを短くシンプルにすることで読みやすくなり、検索エンジンにとっても重要な要素となります。
・サイト構造の改善
ページ間のリンク構造を改善することで、ユーザーがサイト内をスムーズに移動できるようになり、検索エンジンからの信頼度も高まります。
・ページ速度の最適化
ページの読み込み速度が遅いと、ユーザー体験が悪くなるだけでなく、検索エンジンからの評価も低下します。
・内容の質の向上
コンテンツの質を向上させることで、ユーザーが求めている情報を提供し、検索エンジンからの評価も高まります。
これらのSEO内部対策を実施することで、自社サイトの検索エンジン上位表示を狙うことができます。
内製化
マーケティングの内製化とは、企業が従来外部に委託していたマーケティング業務を、自社内で行うことを指します。これは、企業がより戦略的かつ効率的なマーケティング活動を実践するために取り入れられることが多いです。
具体的には、自社内でマーケティング戦略の立案、顧客調査、プロモーションの企画・実施、広報・PR活動、マーケティング分析などを行います。また、社内にマーケティングの専門スタッフを配置し、外部エージェンシーの代わりに自社内でマーケティング戦略を展開することもあります。
マーケティングの内製化には、外部委託にかかるコストを削減し、企業のマーケティング戦略をより自由自在に遂行することができます。一方で、マーケティング専門知識やスキルが不足している場合、内製化が逆効果になる場合もあるため、十分な検討が必要です。
名寄せ
名寄せとは、複数のデータソースから収集された異なるデータセットを1つにまとめ、重複する情報を削除して、より正確なデータを取得することを指します。たとえば、企業の顧客データを複数の部門で管理している場合、同じ顧客が複数のデータベースに登録されている可能性があります。
データの名寄せを行うことで、重複した顧客情報を削除し、正確な顧客データを得ることができます。データの名寄せには、照合鍵と呼ばれる共通の属性を使用して、データの比較や統合を行う方法があります。
ニーズ
ニーズとは、欲求や必要性という意味で、人々が持つ欲しいもの、行いたいこと、必要とするものなどのことを指します。
例えば、消費者のニーズとしては、商品やサービスによって満たされる欲求や必要性があります。ビジネスのニーズとしては、売上や利益を増やすために必要なことや、スタッフや設備などの必要性があります。社会的ニーズとしては、特定のグループや社会全体のニーズがあります。
ニーズについては、別記事「ニーズとは?ウォンツとの違いについてわかりやすく解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。
ニッチ
マーケティングにおける「ニッチ」とは、市場でごく一部の特定の需要を持つ人々のニーズにフォーカスをあてた、ターゲット市場のことを指します。つまり、市場全体では小さいですが、特定のニーズを持つ方々には需要が高く、競争も熾烈ではない市場セグメントを指します。
ニッチ市場の事例をいくつか紹介します。
・装飾用ステッカー
企業が自社ブランドの装飾用ステッカーの製造や販売に特化している事例です。通常のステッカーに比べて品質やデザインにこだわり、一部のマーケットで高い評価を受けています。
・特殊な金型製造
この市場では、特定の工業分野や用途に特化した特殊な金型を製造する企業が存在します。例えば、自動車産業における特定の部品の製造に適した金型に特化する事例があります。
・オーダーメイド家具製造
特定の素材やデザインにこだわる人々を対象に、オーダーメイド家具を製造する企業が存在します。この市場では、高品質で豊富なオプションがある製品を提供することが重要です。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、ウェブサイトやSNSなどのコンテンツに、そのコンテンツと同じような形式やスタイルで広告を掲載することを指します。例えば、ニュース記事の中に記事と同じフォーマットで表示される広告や、SNSのフィードに流れる広告などがその代表例です。
ネイティブ広告は、通常の広告と違い、コンテンツに自然に溶け込んでいるため、広告として受け取られにくく、コンテンツ自体が広告になっているような印象を与えます。そのため、ブランドの認知や購買意欲を高めることができる可能性があり、最近では注目を集めている広告手法です。
ただし、ユーザーに混乱を与えたり、スポンサーが明らかにされない場合は問題となることもあるため、適切な配信方法には注意が必要です。
ネットプロモータースコア
ネットプロモータースコア(Net Promoter Score;NPS)は、特定の企業やブランドに対して、その製品やサービスをどの程度愛用者がおすすめするかを示す尺度の一つです。
ネットプロモータースコアは、0~10点の10段階評価で、愛用者に「この企業/製品/サービスを他の人にどの程度おすすめしますか?」と尋ね、そのうち得られた9~10点の回答数から6~7点の回答数を差し引いた割合で算出されます。得られた点数が高ければ高いほど、その企業やブランドは愛用者に支持されており、顧客ロイヤルティや企業価値を高めることができるとされています。
ネットPR
ネットPRとは、インターネット上での情報発信を通じて、企業や商品、サービスなどの情報を広く伝え、認知度を高めるためのPRの手法です。
以下はネットPRの事例の一部です。
・ニュースリリースの配信や、プレスリリースの掲載
・ソーシャルメディア上での投稿やSNSキャンペーンの実施
・ブログを活用した情報発信
・インフルエンサーやブロガーとのコラボレーション
・検索エンジン最適化(SEO)による検索上位の獲得
これらのアプローチを組み合わせ、インターネット上でのPR効果を最大限に発揮することができます。
ネットリサーチ
ネットリサーチとは、インターネット上における調査手法のことで、様々なアンケートや意見調査、商品やサービスの評価や利用状況の調査などが行われます。主に、Webアンケートやオンラインフォーカスグループ、SNS上での調査などが行われます。
また、ネットリサーチは、従来の調査手法よりも効率的な施策が行え、大量の回答が得られるなどのメリットがあります。
ノーフォローリンク
ノーフォローリンクとは、ウェブページでのリンクの指定方法の一つで、nofollowという属性をリンクタグに追加することで、そのリンクを辿るクローラーにリンクの重要性を認識させず、被リンク側のページの検索エンジンへの影響を抑制することができます。
通常、被リンク側のページへの信頼性を示すためにリンクを張ることが多いのですが、相互リンクやスパム的なリンク集へのリンクをノーフォローすることで、自身のページのSEO上の不良影響を軽減することができます。
さいごに
以上、今回はマーケティングや営業の現場でよく使われるマーケティング用語について「な行(な〜の)」の用語編と題し、お届けしました。次回は「は」から始まるマーケティング用語についても解説したいと思います
さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの業務に役立つお役立ち資料を複数ご用意しております。マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。