BtoBマーケティングにオンライン化が求められる背景とBtoBマーケターが担う役割

昨今、コロナの影響もあり、企業の情報収集の仕方は変わってきています。

徐々に起きた変化ではなく、コロナによって一気に変わってしまったこともあり、BtoBマーケティングにおける活動も、ここ数年でオンラインシフトが一気に加速したと感じています。

本記事では、BtoBマーケティングにオンライン化が求められる背景とBtoBマーケターが担う役割についてご紹介します。

BtoBマーケティングとは

BtoBマーケティングとは、企業間取引におけるマーケティング業務のことを指して呼ばれます。BtoBマーケティングでは営業部門との分業体制になることが多いため、ほとんどの場合、効率的に商談を生み出すための仕組みづくりの役割を担います。

顧客意識の変化により、営業がアプローチするよりも前に競合製品の購入を決めてしまっていることもあるため、営業部門がアプローチするよりも前の段階からの認知と信頼を得るための仕組みづくりが重要視されはじめています。

BtoBマーケティングの特徴

企業間取引では、関係者への説明責任が発生するため製品・サービスの購入を合理的に判断する傾向があります。そのため、担当者、あるいは関係者が合理的に判断するために必要な情報が提供できれば、効率的な商談発生につながる可能性が高まります。

BtoBマーケティングの基礎知識や実践するための手順は、無料ebook「BtoBマーケティングの基本と実践」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

BtoBマーケティングにオンライン化が求められる背景

BtoBマーケティングにオンライン化が求められる背景を理解するためには、マーケティングツールのベンダーが発行している調査レポートのデータが役に立ちます。

オンラインでの情報収集が増えた人は約5割(47.6%)

最初にご紹介するデータは、ベーシック社が実施した「新型コロナウイルスの感染拡大によるWebマーケティング活動の変化に関する調査」からの抜粋となります。

新型コロナウイルス感染拡大による行動の変化については、回答者の約5割(47.6%)が「オンラインでの情報収集が増えた」と回答しています。

ウェビナー(オンラインセミナー)での情報収集が増えた人は約4割(35.4%)

次に、回答者の約4割(35.4%)が「ウェビナー(オンラインセミナー)での情報収集が増えた」と感じていたことが、同じ調査データからわかります。

このように、オンラインでの情報収集が増えたのと同時に、今まで対面形式で行われていたセミナーを企業側もウェビナー(オンラインセミナー)に置き換えて実施していることが調査データからうかがえます。

仕事で初対面の社外の人と出会う機会が減った人は約7割(67.4%)

続いては、Sansan社が実施した「今年の出会いとビジネスに関する調査」からの抜粋となります。

今年一年、仕事で初対面の社外の人と出会う機会に変化があったかの設問に対して、「とても減った(37.8%)」、「少し減った(29.6%)」の合計が約7割(67.4%)に上っています。つまり、対面で営業を受ける機会が減っていることが調査データからうかがえます。

このように、各社の調査データを確認すると、コロナを起点にリアルの接点がどんどん減り、逆にデジタルの接点が増えてきていることがわかります。このような変化により、営業に会わずして買い手の選別がはじまっている可能性が高いと言えます。

営業がアプローチするよりも前に選別をはじめ、営業がアプローチするよりも前に競合製品の購入を決めてしまう可能性があるのであれば、そのための対策を練らなくてはいけません。

BtoBマーケターが担う役割

では、このような状況においてBtoBマーケターが担う役割にはどのようなものがあるでしょうか?

オンライン化への対応

BtoBマーケターが担う役割の一つ目は、オンライン化への対応です。見込み客側のオンラインでの情報収集が増えた以上、それに対応していく必要があります。

例えば、今まで対面形式で行われていたセミナーを企業側もウェビナー(オンラインセミナー)に置き換えて実施することもオンライン化への対応の一つでしょう。

コンテンツマーケティングを実施してオンライン上で提供する情報量を増やしたり、ホワイトペーパーを用意することもオンライン化への対応として有効です。

また、自社HPやブログなど企業が独自に保有する情報発信媒体(オウンドメディア)で発信するだけでなく、広告代理店や出版社などが保有する情報発信媒体(ペイドメディア)や、SNSやレビューサイトの評価など消費者側が個人として発信できる情報発信媒体(アーンドメディア)に良い評価を取り上げてもらえるように計画するなど、トリプルメディアを上手く活用したオンライン展開も検討していきましょう。

商談前から認知と信頼を得るための仕組みづくり

BtoBマーケターが担う役割の二つ目は、商談前から認知と信頼を得るための仕組みづくりです。マーケティングの本流とも言える仕事ですが、安定的に売上を成長させていくことを考えれば、オンラインでの情報収集の段階から見込み客に選ばれる仕組み、つまりは効率的に商談を生み出すための仕組みづくりがより重要になります。

効果的なマーケティング活動や営業活動を行うためには、どのような状態のお客さまに対して、どのような情報を提供し、どのような反応を引き出したいのかを事前に整理しておく必要があります。

情報整理の効果的な手段として、バイヤージャーニーを作成し、マーケティングや営業に必要なコンテンツを整理する方法があります。

見込み客が購買プロセスを整理し、購買プロセスを次に進めるために必要となるコンテンツを準備しておくことができれば、効果的なマーケティング活動や営業活動を展開できます。

あらためて事実ベースで情報を集めてバイヤージャーニーを作成し、マーケティングや営業に必要なコンテンツを整理し、提供チャネルを見直してみると、新しい気付きや発見があるものです。

バイヤージャーニーの作り方や活用方法については、別記事「バイヤージャーニーとは?作り方やマーケティングや営業に活用する方法について解説します」に詳しくまとめております。あわせてご覧ください。

さいごに

本記事では、BtoBマーケティングにオンライン化が求められる背景とBtoBマーケターが担う役割についてご紹介しました。

お客さまの状況が変化すれば、BtoBマーケティングのあり方も変化していきます。お客さまの状況に柔軟に対応しながら、効率的に商談を生み出すための仕組みづくりを進めていきましょう。

さいごになりますが、当社ではBtoBマーケティングの仕組みづくりやオンライン化のための支援を行なっております。BtoBマーケティングに関するお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください

また、マーケティングの基礎知識と実践方法を体系的にまとめたお役立ち資料などもご用意しておりますので、ご活用いただければ幸いです。

BtoBマーケティングお役立ち資料